水戸ホーリーホック水戸ホーリーホック


今季ベストマッチ

水戸ホーリーホック
公式記録

水戸 1 - 0 甲府
7月17日(日) 2005 J2リーグ戦 第22節
(19:00/笠松/4,287人)
 得点者:'51 須田興輔(水戸)


自らのサッカーを崩すことなく勇気を持って戦った



 今季のベストマッチには、22節の甲府戦(@笠松運動公園)を選出する。「4ー1で勝った湘南戦にしないのは素人っぽくなっちゃうから?」と無粋な勘ぐりはしないで頂けるとありがたい(笑)。

なぜこのゲームかというと、『水戸は第1クールに完膚なきまでに叩きのめされた甲府を相手に、自らのサッカーを崩すことなく勇気を持って戦い、最終的には甲府を機能不全に陥るところまで追い詰めた内容だった』からである。

このゲームは甲府にとってアウェイではあるのだが、追い風的な要素が多く含まれていた。出場停止から藤田が復帰すること。負けると3連敗になり選手のモチベーションも高かったこと。リーグ中盤の中休み前で先を考えずに戦えること・・・etc。そして藤田は期待通りの抜群のパフォーマンスを見せていたし、バレーも相変わらずの強さを見せていた。一方の水戸は深津を出場停止で欠く手負いの状態。この急場を、大和田をセンターに吉瀬を左サイドに置く布陣で臨んだ。苦しくなるのは戦前から明らかだった。

しかし、この苦しい戦いの中で、今後水戸が求めていくべきスタイルが確立されたといってもよい。集中力を持続することで球際に喰らいつきフリーでシュートを打たせないこと。誰がどのポジションに入っても、チームとしてやるべきこと(サイドバックの攻撃参加や2列目のフォアチェックなど)を共通理解の上徹底すること。そして、相手が攻勢に出てきても決して守備一辺倒にならず、積極的に攻撃を仕掛けること。後半6分に生まれた須田のオーバーラップからのゴールは、攻め気を失わない積極性の表れだし、最小得点差を逃げ切れたのは、常に攻撃を仕掛けるスタンスで相手にプレッシャーをかけ続け前がかりを許さなかったため。前線に4人のFWを送り込むという『なりふり構わない手段』に出た甲府・大木監督ではあったが、マッチアップする水戸ディフェンス陣は最後まで集中し決定機を許さなかった。結果、甲府は困惑。前線とのバランスを取るために藤田は後方へ。この時、甲府の怖さは微塵も感じられなくなっていた。

自分たちのサッカーを貫き、相手のサッカーをやらせない。これがいわゆる『強者の戦い方』なのだろう。J2・10位というポジションにあり、世間からは注目され得ない存在かも知れない。そんなチームでもこういう戦いは可能なんだと感動し、と同時にチームへの期待感を抱いた一戦である。

Reported by 堀高介