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今季ここまでのベストマッチ

コンサドーレ札幌
公式記録

札幌 2 - 0 湘南
(8月31日(水) 2005 J2リーグ戦 第29節
 (19:00/札幌ド/13,056人)
得点者:'1 デルリス(札幌)、'44 池内友彦(札幌)


風はまだ札幌に吹いていると信じることができた一戦



 苦しんでいた2人がこの湘南戦の先発に入っていた。

 まずトップ下には三原。この時のMF陣は、上里が10日前に左ひざ前十字じん帯損傷を負い今季絶望、そして砂川が右ひざ裏痛で別メニュー調整とケガ人続出。三原に託すしかない状況だった。三原は昨年4月の左ひざ前十字じん帯断裂及び外側側副じん帯損傷の大ケガから1年後にリーグ戦復帰を果たしたものの、パスのズレが目立ち、活躍しきれない試合が続いていた。

 またFWにはデルリスがいた。水戸から移籍後、札幌で6試合目の出場だが、まだ得点は無し。周囲の期待は焦りへと変わりかけていた頃だった。

 前半1分の先制点はこの2人が作り出した。三原が持ってドリブルで前進し、右前方の相川へパス。相手を引きつけた相川がヒールパスで後ろにボールを渡し、そこにデルリスが入り込んで、フリーでシュート。デルリスの札幌での初ゴールがようやく生まれた。

 そして前半44分には三原のFKから池内のヘディングで追加点。復帰後初めて得点に絡んだ三原と、札幌で初めてヒーローインタビューを受けたデルリスは、この試合の勝利で重圧から解放された。デルリスは「待ちに待ったゴール。最初の1ゴールが生まれるまで苦労すると思っていた」と、生みの苦しみを語った。

 後半は相手に大きな決定機は与えず。札幌にとっては数少ない、ほぼ「完勝」といえるゲーム展開だった。

 ただ、前半の1点目と2点目の間には湘南の決定機もあった。しかしカシアーノの絶好のシュートが外れるなど、失点にはならず、救われた。

 優位をつかめない時間帯でも相手の取りこぼしに助けられて勝点を得るパターンと、池内がセットプレイ時の得点感覚の高さを発揮してワンチャンスをものにするパターン。これらの札幌の勝ちパターンが表れた典型的な試合でもあった。

 前節・水戸戦は0対1で負けていて、この湘南戦にも負けると札幌は第4〜5節以来の連敗となるところだった。ここを勝って踏みとどまり、また3位・甲府がこの節で引き分けとなり、甲府との勝点差を1に縮めた。そして翌節、甲府との直接対決を三原のゴールで勝ち、第26節以来の3位再浮上にもつながった。

 風はまだ札幌に吹いている。そう信じることのできた、札幌ドームでの一夜だった。

Reported by 永井謙一郎