図らずも横浜FCの今季のターニングポイントとなる試合だった
それまで2分3敗と苦手としていた仙台スタジアムに乗り込んでの試合。横浜FCは開幕戦の湘南戦こそ0-2と完敗を喫したが、その後1勝2分。徐々に復調してきた状態で迎えた仙台戦はアウェイでの厳しい環境下で、横浜FCの逞しさが量られた。
気温10.3度と肌寒い中でのキックオフ。前半は静かな展開で推移していく。その中で、左サイドバックで起用された佐藤が何度かチャンスを作り出すものの前線との連係が悪くゴールが生まれない。その静かな流れを破り、先制点を奪ったのは仙台。前半終了間際の43分、セットプレーから根引に決められてしまう。“一番点を取られてはいけない時間”に先制を許した横浜FCに嫌な空気が流れたが、その1分後に今度は山尾がコーナーキックから押し込んで同点に追い付いて前半を折り返す。
後半に入っても一進一退の攻防は変わらない。50分に菅野のミスから大柴に押し込まれリードを奪われるも、またも1分後に久保田のゴールで追い付く。これで勢い付いた横浜FCは71分にセットプレーで前線に上がっていた河野がヘディングで押し込んでついに勝ち越し。前半、ミスの目立った守備陣もこの時間帯には修正されてきており、横浜FCがこのまま勝利を手にするかと思われた。が、しかし試合はさらに動く。84分、3点目を奪った河野が痛恨のオウンゴール。アウェイ、仙台スタジアムの魔物にとりつかれているかのような同点劇。静まり返る横浜FCのサポータースタンド。しかし、ピッチ上の選手たちは落ち込んでいなかった。迎えたロスタイム、右サイドからのアーリークロスに飛び込んだのはジェフェルソン!滞空時間の長いヘディングから弾き出されたボールは次の瞬間、仙台ゴールを揺らした。4-3、大激戦の末に横浜FCが勝利を手にした。この試合で注目されたのはかつて読売ユースで同学年の足達、都並両監督の采配対決。足達監督は後日、「彼の性格はよく分かっている。だからあの日は僕が読み勝ちしたね」と後半、4-4-2から3-5-2のフォーメーションに変更。そしてその変更によって右サイドへ移動した佐藤のクロスから決勝点が生まれたことは偶然ではないだろう。この試合の注目選手はジェフェルソン(もう退団してしまいましたが…)、それと佐藤をあげておきたい。
しかし試合後の足達監督が「ミスが多すぎた。失点はすべてミスからだった」と劇的な勝利よりも自チームの悪い部分ばかりを指摘していたことが印象に残った。残念なことに、この試合で見せた逞しさは次節以降、横浜FCからは消えていく。そして次の勝利は何と16試合後、第21節まで遠ざかることになってしまうのだ。足達監督が警鐘を鳴らした「ミス」。今季のベストマッチは図らずも横浜FCの今季のターニングポイントとなる試合となってしまった。
この試合の注目選手はジェフェルソン(もう退団してしまいましたが…)、それと佐藤です。
Reported by
エルゴラッソ編集部