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ACミランのサポーターインタビュー!「母のおなかの中にいた時からミラン一筋」
カカ、ピルロ、インザーギ、マルディーニなど数多くのスタープレーヤーを擁し日本でも多くのファンがいるACミラン。このクラブの魅力とはどんなものなのかを生粋のACミランサポーターであるミラニスタに現地ミラノでインタビューを実施、クラブへの思いを語ってもらった!
ミラニスタにとって、ミランは絶対的な忠誠心を誓う存在だ。イタリアにはサッカーチームが、ミラン以外はありえないとでも言うように。そのようにティーノ・メダさん(52歳)、レオナルド・ファビアさん(63歳)、ブルーノ・コマローニさん(62歳)の3人も生まれたときからのミラニスタだという。(写真左からブルーノさん、レオナルドさん、ティーノさん)ブルーノさんは、ミランを“第二のマンマ”と、イタリアらしく表現してくれた。イタリア人男性のマザコンぶりは有名。そんな絶対的な存在の次に、ミランを愛してやまないブルーノさんだ。だからこそ「カカだけが期待通り。あとの選手は何をやってるんだ。アンチェロッティは選手の使い方を知らん。ベルルスコーニはもうチームに興味がなくなって、売りに出す準備している」と、辛口批評も出る。もちろん、3人ともサン・シーロの年間指定席でゲームを見守っている。
この3人にとって忘れられないのが、クラブワールドカップの前身だったインターコンチネンタルカップ(トヨタカップ)に出場したサッキ監督時代のミランだ。「グーリット、ライカールト、ファン・バステンがいて、いい時代だった。ミランの歴史の中でも最高に素晴らしいチームのうちのひとつだった」と、レオナルドさんは振り返る。そして、ミラン好きで日本好きのファブリツィオ・ブリンさんも「あの時代は、最もワクワクさせられたゲームが多かった。決して忘れることのできないミランがそこにはあった」と、強い印象を持っているようだ。また、ステファノ・マッセリーニさんは「母のおなかの中にいた時からミラン一筋。両親ともミランファンだったから」と、一家全員ミラニスタだと笑った。ミラニスタはミランを“FEDE”(フェーデ)というイタリア語一言で、表現するが、FEDEには本来、信用、信頼するもの、(神への)信仰という意味があるほか、結婚指輪もこう呼ばれている。サポーターはみんな、チームと強い絆で結ばれていると信じているのだ。
イタリアには数多くのサッカーチームがあるが、なぜミランなのか? 「正直で親しみやすく、選手、関係者がいつも感じがいい。節度ある態度で大勝してもハメをはずさない。インテルなんか、勝つことに慣れてないから、ちょっと勝つとすぐ大騒ぎして、浮かれまくってバカみたい」(ファブリツィオさん)、「ミランは、世界で最も多くのタイトルを獲得しているチームのうちのひとつだ」(ブルーノさん)ということだ。レオナルドさんは、サン・シーロで毎週、たくさんの日本人観客を見かけるという。日本にもミランサポーターが多いことを知ると「ホントに素晴らしい。日本のミラニスタは最強で、真っ当なチームを選んだんだ。これからもずっとミランを応援していってほしい」と話してくれた。
ただ、そんなミランサポーターの間にも、現在のクラブワールドカップの形式には、賛否両論あるようだ。ステファノさんは「アジア、アフリカらが参加し、競い合うのは正しいスポーツ」と、賛成派。一方、大半のイタリア人はヨーロッパ・南米の二大対決が忘れられない。それは、サッカー大国が競うヨーロッパ・チャンピオンズリーグを制した時点で、すでに世界一か、その次だという強い自負があるからだ。「南米代表との直接対決、一気討ちで世界一を決める方が、よりスリリングだった。南米とヨーロッパ大陸、そしてそれ以外の国とは、力の差が大きいんじゃないかな」(レオナルドさん)。選手たちと同年代のファブリツィオさんも、以前の方がよかったという。「理由は、今の形式になってから、選手たちがより多くの試合をしなければならなくなったから。ミランはすでにヨーロッパで数多くのゲームを消化して来ているにもかかわらずね。もちろんクラブワールドカップで、強豪同士のスペクタクルな試合が見られるのは分かっているのだけど…」と、プレーヤーのコンディションが気にかかる様子だ。
確かに、イタリアでは選手たちの試合日程のハードさが、よく取りざたされる。セリエ、チャンピオンズリーグにUEFAカップ、イタリアカップ、そしてユーロ2008のイタリア代表としての試合をこなさなければならない。これを理由にミランのネスタ、ローマのトッティはクラブに専念するため、アッズーリからの引退宣言をしたほどでもある。最後に、ステファノさんは「苦しい時も喜びの瞬間もみんなで分かち合ってきたんだ。ミランから離れるなんて想像もできない」とまるでミランが恋人であるかのように話してくれた。ミラノの人々にとってミランとは、何なのか。単なる贔屓のサッカーチーム、それ以上の存在であることだけは間違いなさそうだ。
Reported by 赤星敬子