第1戦 9月1日(水) 広島 vs G大阪(19:00/広島ビ)
第2戦 9月8日(水) G大阪 vs 広島(19:00/万博)
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ヤマザキナビスコカップ決勝トーナメント、開幕迫る!
準々決勝は9月1日(水)、9月8日(水)の2日間に渡る、ホーム&アウェイ形式で開催されます。前回ご紹介した準々決勝進出クラブのニューヒーロー賞候補たちに続き、キャリアを重ねた今まさに、その輝きを増しているこの8人をピックアップ。ベスト4への道を切り拓く、「今が旬」のこの男たちを見逃すな!
≫2010ヤマザキナビスコカップ特集
■服部公太(広島) 1977年11月22日生まれ・32歳
何もまだ、クラブに恩返しをしていない。
それが、服部公太の最近の口癖である。1996年加入以降、15年間にわたって広島一筋で活躍した彼が言う「恩返し」とは、タイトルのことだ。
服部がここまで打ち立てた記録は、ただただ脱帽するしかない。171試合連続フルタイム出場はJ1とJ2をまたいでいるために非公認ではあるが、堂々たる日本一の記録。J1のみでも126試合連続フルタイム出場を達成し、これはフィールドプレーヤーとしてはナンバー1だ。連続出場はJ1だけで132試合(史上3位、フィールドプレーヤー1位)。J2も合わせれば218試合という大記録を彼は持っている。
その連続出場が始まったのは、2002年11月30日。札幌ドームでの対札幌戦。この試合、4−5という壮絶な打ち合いの末に破れて広島のJ2降格が決定すると、日本代表経験のある久保竜彦や藤本主税と同様、服部の去就は大きな注目を集めた。
前年、彼は両足甲を骨折しながらシーズン終盤までプレーを続け、テクニカルなドリブルとクレバーな判断、バリエーション豊かなクロスによって11アシストを記録。2002年前半、彼は足を再骨折して半年間の離脱を余儀なくされたが、復帰後は前年同様の質の高さを見せつけ、Jを代表する左サイドとして評価は高まった。それは当時、就任したばかりのジーコ日本代表監督が熱視線を送るほどに。
しかし彼は降格決定の2日後、記者団に向かって「1年で広島をJ1にあげるために闘う。自分にはチームをJ2に落とした責任がある」と言い切った。2007年、2度目の降格の時も服部は同じ言葉を吐く。もし彼が「移籍」という言葉を口にすれば、オファーするクラブは一1つや2つではなかったはずなのに。
「僕をプロに誘ってくれたのは、広島だけ。僕をここまで育ててくれたのも、広島だった。広島なくして、僕はサッカー選手としてやってこられなかった」
広島への強い愛着を、服部は言葉ではなくサッカーで示す。試合に出続けるだけでなく、練習でも別メニューで調整したことがほとんどない。2005年に右肘を脱臼した時も、2007年の腰痛に苦しんだ時も、彼は黙々とチーム練習に参加し、いつも以上に走り、いつも以上に真摯に闘った。
特に右肘脱臼のケガは重く、練習に参加しているのが不思議な状態。真っ白なテーピングで肘をグルグル巻きにしてサポーターで固定しながらのプレーで、大きく腫れ上がった肘に少しでも何かが触ると激痛でうずくまってしまう。日常生活にも著しく支障をきたしていた状況に愛妻・美香さんが「お願いだから、試合に出ないで」と懇願したほど。しかし、彼は笑って妻の言葉を受け流し、負傷から13日後の鹿島戦に先発。以降、3試合連続でアシストを記録し、ケガのことを周囲に忘れさせるほどの活躍を見せたのである。
それでも、服部は「恩返しなどまだまだだ」と言う。
「15年もやってきて、タイトル1つもとっていない。いつも下から数えたほうが早い順位だったし、ヤマザキナビスコカップだって、ほとんどが予選リーグ敗退でしょう。僕は、この紫のシャツの胸に(タイトルを表す)星をつけたい。それができなかったら、恩を返したことにはならないんです」
彼が言うように、広島はヤマザキナビスコカップでほとんど好成績が残せない。2001年・2007年のベスト8が最高で、予選リーグ突破も2007年のただ一度のみ。「去年も磐田に引き分ければ上に進めたのに…。もしかしたら、『引き分けでもいい』という事実が、フワッとした感じになってしまったのかも。ただ、今年はラッキーだと思います。決勝トーナメントからの参戦ですから。対戦するG大阪はいいチームだけど、とにかく相手をゼロに抑えて何としても上に行きたい。国立に行きたいですね」
うだるような暑さが続く今年の夏の夜も、彼は寝る時に冷房はつけない。朝食の品目には美香夫人が気を配り、常に同じリズムでの生活を心がける。「24時間、プロとして生活をデザインしろ」と小野剛元監督はかつて広島の選手たちを厳しく戒めていたが、その彼が絶賛するほどの自己管理の厳しさが、8月21日の対F東京戦での1得点1アシストを生んだ。32歳の鉄人は、夢のタイトルに向かって次の試合も90分間、走りぬく。
以上
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2010.08.26 Reported by 中野和也











