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本田 泰人 Yasuto HONDA(鹿島アントラーズ・MF:背番号6) 帝京高−本田技研−鹿島アントラーズ 1969年6月25日生 福岡県出身 166cm/64kg |
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Jリーグ開幕時からアントラーズを支えてきた本田泰人選手。チーム状態が苦しい時には必ず現れ、精神的にも戦術的にもピンチを救ってくれる姿は、そのプレー同様に頼れる「縁の下の力持ち」です。ケガや出場停止選手が重なって鹿島苦戦がささやかれる今回のヤマザキナビスコカップ決勝。こんな時こそきっと、いぶし銀の働きを見せてくれそうなベテラン・本田選手に、今の心境をお聞きしてきました。 (インタビュアー・Photo:J's GOAL編集部)
ヤマザキナビスコカップ特別インタビュー
- J's GOAL編集部(以下編集部)
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シーズンも終盤ですが、コンディションはいかがですか?
- 本田 泰人選手(以下本田)
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悪くはないですが、ベストコンディションでもないですね。難しい試合が続いていたので。
- 編集部
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そういう中でディフェンディングチャンピオンとしてナビスコカップの決勝を迎えるんですが、ご自身の中ではどういう位置付けでこの大会を迎えているんでしょうか?
- 本田
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チャンピオンチームとしてという意識は最初から捨てています。それは去年のことですし今年はまたメンバーも違うので、やり方も変わってきていますし。チャンピオンということはすごい名誉なことですけど、それは終わったことですからね。位置付けとしては、もちろん、ウチのチームはすべてのタイトルを獲るということでここ何年もやってきていますので、とにかく獲りに行く、という気持ちです。
- 編集部
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タイトルを守る、というよりは改めて獲りにいくと。
- 本田
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そうですね。
- 編集部
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準々決勝の名古屋戦を勝ち抜き、準決勝では磐田と対戦しましたが、初戦は厳しかった(0−1で敗戦)ですね。
- 本田
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監督が自ら「采配ミスだ」って言っていたのですが、そこを何とか踏ん張れなかった僕らにも責任あるし、やっぱり、つめ切れなかったということもありますし、守りきれなかったということもあります。
- 編集部
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ホームで敗れてしまった後のアウェイの試合で本田選手は先発フル出場しています、この試合はどんな感じで臨んだんでしょうか?
- 本田
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正直追い込まれてましたね。追い込まれてはいたけど、切り替えるしかないという状況でした。だから敗戦という一戦目の結果を素直に受け止めて、切り替えは早かったと思います。二戦をトータルとして考えて、前半戦を0−1で負けているという考え方。
- 編集部
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180分の試合だということですか。
- 本田
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今回に限っては、そういう考え方が、ベテランは当然のことながら、若い選手もうまくできていたと思います。
だから本当にいい意味での追い込まれ方をしたのかなと思いますね。アウェイで2点取らなきゃならない、厳しいのは十分みんなわかっている、だからしっかり守ってなおかつ点を取りにいく、という意識が11人の中でまたベンチも含めて統一できたかな、という試合でした。
- 編集部
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磐田というチームとは数々の名勝負をやってきましたが、あのチームとの対戦には特別な思いがあるんですか?
- 本田
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どうしても意識するでしょうね、こればっかりは。97年からそうなんですけどね。ここだけには負けたくないというか。他のチームとも同じ気持ちで戦わなければならないんですけど、どうしても意識しますね。だから、磐田に優勝されるくらいなら他のチームに優勝してもらいたい、くらいの感じですよ(笑)。
- 編集部
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強烈ですね(笑)。そういう相手に対して、アウェイで2点を取って逆転できました。
- 本田
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本当にあの試合は全員が集中できていました。シーズン中でもなかなかあれほど集中してできる試合というのは、そんなにないと思いますね。
- 編集部
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ここまでナビスコカップには4試合に出場しているんですが、その中で良かった、というプレーがあれば教えてください。
- 本田
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プレーというか、磐田戦2戦目でしょうね。うまく中盤もコーチングでコントロールできたかなと思います。僕のコーチングを信じて前の選手が動いてくれたかなと思います。ボランチってある程度ゲームを左右するポジションなんで、自分もポジションを取りながら、相手に声を出して指示する難しさがあります。だからあのゲームは、どのプレーがということではなく、試合全体を通してうまくやれたかなと思いますね。
- 編集部
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では、他の選手のいいプレーというのがあれば。
- 本田
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同じ試合になってしまうのですが、本山のゴールかな。あの試合に関しては、あいつが一番がんばっていました。後ろでも前でもがんばっていましたよ。あいつがいなかったらあのゲームは勝てなかったんじゃないかというくらい良いプレーをしていましたね。
- 編集部
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本山選手のゴールの瞬間ですが、安堵感はあったんですか?
- 本田
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安堵感はなかったかな。
- 編集部
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そこで喜んでいるとやられちゃうと。
- 本田
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僕はあの時たぶん「これは攻めてくるぞ」という意識があったのかな。「これは押し込まれるぞ」という準備というか、そういう気持ちがありました。僕は「やった、これで勝った」と思うことはあまりないですから。
- 編集部
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勝つまでは気を抜かないということですね。
- 本田
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そうだね。だからホント、先を先を、という準備は常にしているつもりです。ゴールを決めた選手のところにみんな集まるんだけど、ぼくは素早くセンターサークルのところに立ってるんですよね。グラウンドに8人以上とかいたら、笛がならなくても始めてOKというルールがあるので、始められないように、という意識がどうしても働いてしまう。だから大概そこにいますね(笑)。みんなが喜んでいるときに(笑)。
2点とか、3点差とかになってたら、もちろん行っちゃいますが(笑)。
- 編集部
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鹿島にはそういう選手が多いのでしょうか。
- 本田
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ジーコがそうでしたから。ジーコって点を決めても喜んでないんですよね。「ボール!ボール!!」って。
Jリーグが発足した当時の92年のナビスコカップでのことです。準決勝でヴェルディと対戦したのですが、1−1から追加点を決められて、ジーコは先のルールを知っていたからプレーを始めてゴール決めたんですけど、無効だったんですよ。で、「なんでだ!」って怒ってた。ヴェルディの選手は、グラウンドにいて喜んでいたんだけどね。
そういうところからかな。僕の意識が変わったのは。
- 編集部
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ナビスコカップ決勝戦ですが、怪我人と出場停止が重なって、鹿島にとっては難しい試合になると思いますが、どういう意識で臨もうと思われていますか?
- 本田
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磐田戦のときも小笠原がいないとかエウレルが怪我しているとかありましたが、いろいろ考えてもこればっかりはしょうがないので、代わりに出ている選手が、ここがチャンスなんだ!という強い意識を持って臨みたいですね。
代わりに出場できる選手は、これを機会にまたステップアップできると思いますので、決勝もフェルナンド、平瀬が出られないという状況ですが、磐田戦と同様に追い込まれたときの力をチーム全員で発揮できればいいと思います。でも正直なところ、こればっかりはふたを開けてみないとわからないですね(苦笑)。
- 編集部
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11月3日の決勝はチケットがほぼ完売ということで、満員のスタジアムになります。
- 本田
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ありがたいことですね。レッズさまさまですね(笑)。
- 編集部
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(笑)。満員のスタジアムでできるという事は?
- 本田
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サッカー選手として幸せですよね。そういった喜びは最高ですね。
- 編集部
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去年も同じような状況だったですね。
- 本田
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ことレッズに関しては、7〜8割が同じ赤でもレッズサポの赤かな、というのはありますね。もちろんウチのゴール裏はアントラーズのレッドで埋まるんでしょうけど、それ以外はレッズの赤がグワーッと来てるかなという感じでしょうね。ただ、僕の中では、ここはアントラーズのホームだ!という意識で戦うようにしています。ブーイングも向こうにしてんだ、という気持ちですね。でないと、本当にその状況を受け止めてしまうと、迫力負けしてしまいますからね(苦笑)。
- 編集部
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満員のスタジアムで試合をする感覚というのは?私達には想像がつかない世界なのですが。
- 本田
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いい緊張感かな。いい意味でのドキドキというか。どういう状況でも緊張することはないんですけどね、僕は。だからそんなに意識は変わらないんですけど、気持ちを高めてくれますよね。並んで入場する瞬間では、スタジアムを見て圧倒される部分はあります。僕なんかは良い高まりを感じますよ。それに慣れていない若い選手がどううまくやれるか、というのはありますけどね。
- 編集部
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浦和というチームはアタックの選手にスピードがあったりするんですが、特に注意する選手というと。
- 本田
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どの選手も良い選手なんですが、やっぱり2トップでしょう。高速2トップ。うちのディフェンダーは2枚ともスピードがあるほうじゃないんでね。もちろん十分経験でスピードをカバーする技術は持っていますけど、裏をとる動きという面では、繰り返し繰り返しやってくるでしょうね、あそこの2トップは。
パスの出所を押さえるというのが方法の一つではありますが。そういう意味では後ろの選手との連携が特に大事になってくるでしょうね。
スピードがあって怖いんだけど、なるべくラインを上げる、ということがうまくできればと思います。コンパクトにできるか、90分の中でどれくらいそれをやれるのかが大事になりますよ。
- 編集部
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鹿島は今回ベストではない状況なんですが、その中で期待選手というと。
- 本田
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僕個人としては青木です。同じポジションですしね。ただ、あまりあいつがプレッシャーになることは言いたくないというのもありますね。
点がほしいということを考えると、深井に点を取ってほしいというのはあります。リーグ戦でも何度かチャンスがあったんだけど、点が取れていないんで、それを自分でも結構気にしているようですし。このタイトルのかかった試合で点が取れると、リーグ戦にもつながりますしね。
- 編集部
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では、決勝戦に向けてどんなプレーをしたいか、語ってもらえますか。
- 本田
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どんなプレー? うーん、どんなプレーというかね、決勝なんで、気持ちを強く持って戦いたいと思います。ああいう大きい舞台はいろいろと経験してきたけど、気持ちを強く持って、しっかり地に足を付けてプレーしないと足元をすくわれますよ。だから特に球際のプレーというのをアグレッシブにやりたいと思いますね。中盤の戦いには負けたくないですから。
- 編集部
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最後にファンの皆さんに意気込みを一言お願いします。
- 本田
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すべてのタイトルを取るという目標でやっていますが、まず一つチャンスが現れたわけです。そういう意味で是が非でもこのタイトルは取るという意識で戦うので、応援の方も熱く、やってほしいと思います。とにかく気持ちのこもったプレーをするつもりなので、熱い声援をお願いしたいと思います。がんばります。
(了)
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