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《ワールドユース2005》★本田圭佑選手(名古屋)インタビュー〜2〜★(05.05.11)

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本田 圭佑 Keisuke HONDA
(名古屋グランパスエイト・MF・背番号24)
ガンバ大阪Jrユース−星稜高−名古屋グランパスエイト
1986年6月13日生 大阪府出身 181cm/74kg
本田の05年は高校選手権で始まった。星稜高校のキャプテンとして国立競技場の地を踏み、すぐさまカタール国際大会を戦うために旅立った。それは親善試合ではあったがU-20日本代表として初めての国際舞台。AFCユース選手権ではメンバー入りさえしなかった彼が、カタール国際大会では5試合に出場して3得点の活躍を収める。一気にチームの主役に躍り出た大会でもあった。

前編で聞いたJリーグでの初ゴールの話に続き、今回の後編では目前に迫った6月のFIFAワールドユース選手権についての意気込みを…。(インタビュー:了戒美子)

ワールドユースの目標は、前回の記録(ベスト8)以上。
初戦で勝てば、絶対決勝トーナメントに行けると思います。
−昨年9月のAFCユース選手権は見ていましたか?


本田圭佑選手(以下本田) 多少…。



ブラジル遠征にて
−8月のSBSカップで、1度だけ入ったことがあるチームの戦いぶりについては?


本田 正直、SBSカップの時は『みんな、レベルが高いな』と思いましたね。うん、高かったです。遠慮はしてないつもりでしたけど、どこかで遠慮していた部分がないこともなかったし、自分のプレーの出し方がわからなかった。変なところでバテてしまったり…っていうのはあったかな。
アジアユース(AFCユース選手権)が始まって、やっぱりメンバーに選ばれなくってね。さすがにアピールポイントが少なすぎたし、選ばれるとは思ってなかったですけど。
『勝ってくれ』って感じでしたね。『ワールドユースには俺が行くから、とりあえず勝ってくれ』と…。内容まで真剣には見てなかったけど、結果だけには興味があった。内容は、誰がどういうプレーしようが関係ないって感じでしたね。それで、12月の埼玉(AFCユース選手権後初のU-20代表合宿)からは、あまりにもスムーズにチームに入り過ぎた(笑)。


−8月から12月の間は、どう過ごしていたんですか?


本田 普通に。高校(星稜高校)で、高校選手権予選とかを戦ってました。
正直、高校選手権のことしか考えてなかった。もう最後の選手権にかけてましたから。たぶんね、それ以外のことはあまり考えてなかったと思う。


−それが、12月のU-20代表合宿では、「今度はやっていける」みたいな手応えが生まれたと?


本田 そうですね、東京Vとかと練習試合をやったじゃないですか。そこで、とりあえず体が負けなかった。


−8月のSBSカップの時点では、フィジカルは負けていたんですか?


本田 いや、そうでもないんですけど…。フィジカルが明らかに出たのが12月の埼玉合宿だった。
大熊監督(U-20日本代表)が、『アジアユースでは引いてやったけど、今回は前から積極的に行く』っていうテーマを掲げていて、個々の能力で前からボールを取りに行くところを多くしようみたいな感じだった。どこで攻撃のゴーサインを出すかみたいなテーマだったんで、やっぱり、ボールを取りに行くとパスを出されるから、1対1の状況が多くなるじゃないですか? それで、Jリーガーと練習試合をやったら、相手がちょっとバランスを崩すぐらいの感じだった。


−フィジカルが強くなった要因は、何だと思いますか?


本田 うーん、名古屋で強化指定選手として練習している時に、フィジカル面の手応えはつかんでました。やっぱり強化指定選手になって、Jリーグでやったってことがおっきいかな。もう高校生の時からアキさん(秋田選手)とやりあってましたし、ヨシくん(吉村選手)とかのプレッシャーを感じながらボール受けてましたから。



ブラジル遠征にて
−昨年、今年と本当に順調に来てますね。


本田 でも、今後悪い時があるかもしれない。その時にどう考えられるかですよね。僕も高校で、『人間ってのは逆境に置かれた時ほどその価値が問われる』って言われてきましたし。いいときに頑張るのは誰でも一緒。期待されてたら頑張るのは当たり前ですから。


−プロになるくらいの能力がある人には、どうしても期待してしまいます。


本田 僕は普通の人ぐらいですよ。まじで普通。でも、頑張りますよ。
僕は『頑張る』『努力する』っていうのは能力のひとつだと思っています。僕は特に足が速いわけでもない、特にヘディングが強いわけでもない、特にテクニシャンでもない、特にすごいパワーがあるほうでもない。左足に関しても僕くらい蹴れる奴、いくらでもいますから。ラインは全てにおいて高いかもしれないけど、特に秀でたって言うものはひとつもないです。まあそういうことを僕自身も悩みながらやってますし。
でも、努力をするっていうのは、『足が速い』って言うのと同じ『能力』のひとつだなと、高校2、3年の時に気付きました。『努力をする能力』だけは、僕は人より秀でてるんだと思ってる。別に努力って言うのは、隠す必要もないと思うし、でも見せる必要もないですけど、別に普通にしてればいい。そういうものだと思ってます。


−『努力ができる』能力ということですね。


本田 そうそう、おいしいなって。自分の能力がこの能力でよかったなって。足が速い能力じゃなくて良かったなって。本当に思います。だからね、頑張りますよ(笑)


−さて、ワールドユース選手権(6/10〜)が間近に迫ってきましたね。


本田 ワールドユースでは、とりあえず前回の記録(ベスト8)を抜きたいですね。まあ、でも決勝トーナメントになったら、どこが相手にくるのか、わからないですからね。
グループリーグで最低でも2勝はしたいし、初戦で勝てば絶対決勝トーナメントに行けると思います。


−初戦は開催地オランダとの対戦です。いい舞台やセレモニーが用意されていそうですね。

本田 いろんな人が見てると思うんで、ほんとに、そこに全てのものを思いっきり出したいです。最初が良かったら、あとは何があってもいろんな意味でプラスになると思うんで…。
疲れてようが何しようが、そこの入り方が大事。でも、そこでうまくいかない場合もあると思うんです。その時のことも考えておかないといけないと思う。うまくいくことばっかり考えてると、悪いことが起こったときの落ち込み度っていうのは高いですから、どっちも考えておかないと。いい準備をしていきたいですね。

ラストのコメントには、思わずハッとさせられた。
昨年のAFCユース選手権初戦のマレーシア戦。たしかに3-0での勝利は手に入れた。しかし、前評判や実際の実力差を考えると、もっと大差で勝利しなくてはならなかった。「もっと点が取れたはずなのに」。ピッチに立った選手たちは実感として、その思いを引きずりながら世界への切符を求めて戦った。
結果、苦しみながらの3位。前回までの3回連続決勝進出の記録を断つことになった。「もっと大差で勝たなくてはいけなかった。あそこでもっと点差をつけて勝ってれば波に乗れたはず」と大会後、初戦のピッチに立った小林祐三(柏)は振り返った。

もちろん、スポーツの世界に「タラ・レバ」は禁物なのだが、ただ、あの時、周囲の声や手応えに左右されず「大差で勝てない可能性もある」ことを念頭において戦っていたら…。本田が口にした「いい準備」という言葉からそう思わされた。普段何気なく使う「いい準備」という言葉が、深い意味を持つことを知らされた気がした瞬間だった。

注目を集めがちな彼の強気発言はただの強気ではない。裏付けのある強気、自信。そしてその隙間から見え隠れする不安は努力への出発点なのだ。これだから彼のプレーから、目が離せない。

世界の舞台まであとわずか。


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