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2006シーズン、まさかのJ2降格から1年での復帰を狙う東京ヴェルディ1969。そんなチームの中でゴールマウスに立ちはだかる守護神・高木義成。そんな彼のサッカーを始めた頃のエピソードやチームへの想い、背番号の秘密などを語ってくれました。

⇒高木義成選手のインタビュー動画は4th MEDIAで公開されています。
■(レギュラーを奪った)当時はとにかく無我夢中でやっていました
Q:2000年に国士舘大学からヴェルディ川崎(当時)に加入されました。ポジション柄なかなか出場機会が巡ってきませんでしたが?
「出たい気持ちがある一方、自分が出ても何もできないだろうとは感じていました。その時のキーパーの先輩、本並健治さんや菊池新吉さんを見ているとライバルとも思えなくて。すごくいいお手本を間近で見させてもらっているなという心境でした。だけど、試合出ないといつかクビになりますから、葛藤はありました。だから目の前の先輩のプレーを自分の肥やしにしていけば、いつか自分がチャンスをもらったときに力を出せると信じて、焦らないようにと毎日を過ごしていました。
自分が勝っているのは若さだけなので、そこだけは負けないようにしようと。ミスを恐れず思いっきりやれるのは若い選手だからこそですから。例えハッタリでも思いっきり若々しいプレーをしようと思っていました」
Q:そして2年経って、ポジションを奪うことができましたね。
「確かに、日本代表の選手(当時正ゴールキーパーは高桑選手)にに割って入ったことで『奪った』というニュアンスにはなると思いますけど、当時の高桑さんのコンディションやチーム状況を考えると、自分では『奪った』とは思えない。その時の自分が高桑さんに全ての面で勝っていたとは思わないですし。
高桑さんの背中を見ながら、自分にも取り入れていきましたから・・奪ったという気持ちではないですね。当時はとにかく無我夢中でやっていました」
Q:その正GKの座を手に入れた2002年は優勝争いにも絡みました。
「そうですね。でも、自分がというより周りが頑張ってくれたイメージのほうが強いです。残留争いをしていたチームが一転、優勝争いという年だったのですが、それまで試合に出ていなかった選手を思い切って使ってくれたロリ監督やGKコーチにはとても感謝しています。でも多分その時は、フィールドプレーヤーが『あのキーパーじゃ不安だから相手にシュート打たしちゃダメだ』って気持ちでいつも以上に頑張ったんじゃないですか(笑)」
Q:あの年は背番号21を本並選手から受け継いだ年でもありましたね。
「前年に、本並さん引退されたので、じゃあもらおうと。元々GK番号の1という数字が好きじゃないんですよ。それで、本並さんとは一緒にやらせてもらっていて、尊敬できる先輩だと思っていたし、『21を付けるのなら俺だろ』みたいなこだわりはあったんですね。だから付けたんですけど・・・付けたら早速電話があって『早いだろ』って言われました(笑)。今でもたまに言われますよ。『俺の21番が恥ずかしい』って(笑)」
■(キーパーのおもしろさは)ユニフォームが違う事。プレーも人と違うことをしていますしね
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| インタビュアーの質問に対し、一つ一つ丁寧に答える高木選手。 |
Q:高木選手は小さい頃からずっとGKだったんですか?
「初めはDFやっていたこともあったんですよ。小学校2年でサッカー始めたころはキーパーのうまい子がいたんですけど、3年生になってその子が辞めちゃって。で、(体が)大きかったから『ゴール前に立っていればいいから』って言われてやったんです。キックが好きだったんですけど、キーパーってゴールキック蹴り放題じゃないですか。いいポジションだな〜とか思ってやっていたら・・・みるみるキーパーになっちゃった。本当は点を取りたかったのに」
Q:FW志望だったんですか?
「もちろんです!中学のときはFWとキーパー両方やっていたんですから。やっぱり試合中ガッツポーズとかしたいじゃないですか」
Q:GKではあんまりガッツポーズとかすることないですものね。
「無いですね。まあ、キーパーってガッツポーズしたら、大抵次のプレーでミスしますからね、残念ながら(笑)。そういうポジションなんです」
Q:ゴールキーパーのおもしろさって何でしょう?
「ユニフォームが違う事。どんなサッカー知らない人が試合見ても、キーパーってユニフォームが違うから分かるじゃないですか。プレーも人と違うことをしていますしね。中盤やDFの選手の違いは分からなくても、キーパーは誰にでもわかる」
Q:基本的に目立ちたい方ですか?
「はい。目立たないと意味がないと思っていますから。ただ、自分が活躍して試合に勝ちたいとは思ってないですよ。そこでは目立ちたくない。でも、格好とかでならどんどん目立っていきたい。そんな格好で適当なプレーしていたら、『アイツあんな格好で試合してるからダメなんだよ』って思われるでしょ?そういう格好をするリスクをわかった上で、敢えてそうしているんです。そういう性格なんでしょうね」
Q:これから髪型もまた変わるんですか?
「今は夏に向けて養生中です。楽しみにしてください、派手にいきますよ(笑)」
Q:服装にしても、普段のキャラクターでもいつもチームを盛り上げていますね。
「今年は特に他から入った選手が多いですからね。ひとつにまとまらなきゃいけない時ですから、意図的にくだけている部分はあるかな。そういう存在って必要ですから。・・・ってそういうことにしておいてください(笑)」
■過去の栄光を『過去』って言われないための新しいスタートの年にしたい
Q:話は少し変わりますが、昨年J2降格が決まって悩まれたと思いますが、その中でラモス監督の就任が発表されましたね。
「こういう状態のチームを引き受けてくれたのが嬉しくて、男にしたいと思いました。出て行った選手を否定するつもりはないし、その選手達がJ1にこだわるのも構わない。でも自分は、J2に降格させてしまったチームを昇格させるというサッカー選手としてのプライドもあった。ラモス監督や今のスタッフとなら、やってやろうって気になりました」
Q:さて今季ですが。J1昇格は最低限の目標になります。
「なかなかここまでJ1昇格へ向けたバックアップが整っているチームもないですから、あとは結果だけを求めるだけです。自分達が12月に笑っている姿を想像しながらやるだけですよ」
Q:ここまでの戦いぶりは?
「率直に言えば、J2の戦いに慣れるのに時間がかかり過ぎました。長年J2やっているチームはがっぷり四つで組んでくれない。そこをもう少し頭に入れた戦い方ができればよかったです。そうすればカウンターを食らって負ける試合はなかったですし。
正直、ここまで負けるとは思ってなかった。けど、これから全員が『もう負けられない』という気持ちで戦っていければ、また違った結果を得ていくことはできると思っています」
Q:今後、東京Vをどんなチームにしていきたいですか?
「1番は、ラモス監督に『俺が1番ヴェルディを愛している』って言わせないこと。悔しいじゃないですか。僕が今チームで1番長くヴェルディにいますからね。「僕だって愛していますよ」って言いたい。今はまだ監督には言えないけど(笑)。これから自分がもっとクラブのためにできることを積み上げていけば、言っても文句言われないでしょ?そうできるようにはしていきたい。
そして今年は、過去の栄光を『過去』って言われないための新しいスタートの年にしたいと思っています」
Q:サポーターに伝えたいことは?
「サポーターには毎年感謝していますけど、今年は特に感謝しています。正直今年はサポーターが離れていってしまうって思っていた。でもアウェイにも来てくれて・・・それに応えられるように、選手も頑張る。最後はサポーターと一緒にビールかけやりたいと思っています。「今年は笑おうよ」で始まった年ですから、最後はちゃんとサポーターと一緒に笑って、『来年も笑おうよ』って言えるように。頑張ります」
Interview by 高木聖佳/取材日:2006年7月4日


