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【J2:第9節 湘南 vs 東京V レポート】ベテラン勢の活躍もあり湘南が完勝、今季初の連勝を飾る。後半、9人の闘いを強いられた東京Vは厳しい3連敗。(07.04.15)

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4月15日(日) 2007 J2リーグ戦 第9節
湘南 3 - 0 東京V (13:03/平塚/6,113人)
得点者:'73 加藤望(湘南)、'85 アジエル(湘南)、'89 外池大亮(湘南)

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「今季、一番いいゲームができたのではないかと思う」菅野将晃監督は試合後、言葉に充実感を滲ませた。その理由は、結果はもちろん、選手たちのパフォーマンス自体にあったことが窺える。
「前半から選手たち全員がハードワークし、後半も変わらずに闘ってくれた。掴んだ流れをうまく捉えることもできた。一人ひとりが素晴らしいプレーをしてくれたと思う」
すなわち「3−0」という結果は、指揮官がつねづね求め続けてきた「ハードワーク」という内容あってこその賜物だった。

今節を迎えるにあたり、湘南はボランチの北島義生、左サイドバックの鈴木伸貴がそれぞれ今季初スタメンを飾った。一方の東京Vも、布陣に若干の変更を加えている。トップに吉武剛が今季初めて入り、またボランチには、家族の事情で欠場したゼ・ルイスに代わり富澤清太郎がピッチに立った。

原竜太のヘッドで幕を開けた前半、湘南は両サイドから崩しにかかる。9分にはカウンターから坂本紘司、アジエル、原と繋いで石原直樹のフィニッシュまで持ち込み、17分には加藤望のボール奪取からアジエルのシュートまで繋げた。時折り繰り出されるアジエルや石原のドリブルも効果的で、ラインの押し上げにも一役買った。守っては、「つねに変わらぬ姿勢で取り組んでいる」と指揮官も評する北島を中心に、フッキやディエゴに対する厳しいプレスを絶やさない。豊富な運動量を活かした石原の献身的な守備も相変わらずだ。さらに、斉藤俊秀の貢献も見逃せまい。フッキのドリブル突破や吉武の背後への動きなど、相手が侵入する先には必ずこのベテランDFが立ちはだかり、ことごとくチャンスの芽を摘み取った。

こうした一連の組織的なディフェンスを構築する湘南とは対照的に、東京Vは攻守にわたり個にかかる比重が高い。しばしば見受けられた局面での1対1が、それを如実に表していた。湘南の攻撃の活性は反面、東京Vの攻守の切り替えや守備の連携をかいくぐったものだ。そんな展開のなか、吉武が流れて北島をおびき出し、相手の両ボランチを分断した24分の動きは効果的だった。だが、この直後に得たフリーキックもゴールには至らず、決定機は訪れぬまま45分が過ぎていく。

試合が動き出したのは、大野敏隆に代わり永井秀樹が投入された直後のことだった。60分、戸川健太がこの日2枚目のイエローカードを喫し、退場となる。さらに永井も62分、67分と立て続けにカードをもらい、東京Vは9人の闘いを強いられた。一方、前々節に1人少ない徳島を攻めあぐみ、勝利のなかにも課題を残していた湘南だが、しかし今日は違った。加藤やアジエル、2トップ、また村山祐介と鈴木の両サイドバックが絡み、ゴールに迫る。待望の先制点は73分、坂本がドリブルから石原へ通し、上げたクロスを一度は相手DFに阻まれるも、詰めた加藤が左足で沈めた。攻撃の手を緩めぬ湘南は85分、鈴木のロングスローから石原がシュートまで持ち込み、こぼれ球をアジエルが押し込む。さらに途中交代の永里源気と加藤がサイドを崩し、交代したばかりの外池大亮がヘッドを合わせ、相手の息の根を止めた。

東京Vにとっては厳しい3連敗となった。早々に引き揚げた選手たちの足取りが、敗戦の重さと等しく映る。攻撃でリズムに乗るスタイルだけに、指揮官の求めるシンプルな繋ぎの熟成は急務だろう。と同時に、孤軍奮闘の目立つ守備においても、早急な処置が求められる。3連戦で計8失点という事実、長いシーズンと過酷なスケジュール、そしてこれから訪れる夏場を思っても、個を補う連携は欠かせない。まずは次節の札幌戦に向け、組織の立て直しを図りたい。

一方、湘南は内容と結果が初めて合致した感がある。「相手に気持ちよくプレーさせず、自分たちのやるべき姿勢を続けることが結果に繋がる」と戦前、加藤が語ったとおりに答えを出し、パネルによってスタンドを青と緑に彩ったサポーターの応援にも応えた。優勢となった終盤に顔を出した隙は無視できないが、課題をひとつずつクリアしている印象だ。
「今日の勝利をより価値あるものにするためにも、次のゲームが大事」菅野監督はさっそく気を引き締めた。奇しくも今節、首位を争う京都が、東京Vに勝利した直後のゲームで手痛いドローを演じている。指揮官にとってもゆかり深いチームの結果が、脳裏を掠めたのかもしれない。勝利のつぎの闘いもまた、メンタリティが試される大切な一戦だ。あらためてスパイクの紐を締めなおし、湘南は一週間後、鳥栖へ飛ぶ。

以上

007.04.15 Reported by 隈元大吾

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