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【J2:第11節 水戸 vs 湘南 レポート】またも守備的なチームの餌食となったアクションサッカーの水戸。結果が出ない苦しい状況。しかし、このサッカーをやめてはいけない。(07.04.26)

4月25日(水) 2007 J2リーグ戦 第11節
水戸 0 - 2 湘南 (19:04/笠松/958人)
得点者:'29 坂本紘司(湘南)、'38 石原直樹(湘南)

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水戸サポーターにとっては見慣れた試合内容と言ってもいいだろう。攻める水戸に対して、湘南は防戦一方。だが、人数をかけて守る湘南ゴールをこじ開けられず、逆に少ないチャンスをモノにされて敗戦を喫してしまう。今季の水戸を象徴するような試合であった。

この試合においても圧倒的にボールを支配した水戸。スリッピーなピッチながらもしっかりとパスをつないで攻撃を組み立て、湘南を押し込む展開が続いた。14分には塩沢のポストプレーから金澤がミドルシュート。17分には左サイドからのクロスを西野がうまく反転シュートを決めるが、ハンドの判定。27分にも中盤での流れるようなパス回しから金澤がクロスを上げるなど、次々とチャンスを作り出していった。そして、守備においても前線から連動したプレスをかけ、湘南に攻め手を作らせず。湘南は「水戸のアグレッシブなサッカーに対して、自分たちの良さが出せなかった」(菅野監督)。

だが、この日も水戸はゴールが遠かった。「決定力の差」(前田監督)もあるが、この試合においては水戸に「運がなかった」(村松)部分が大きかった。わずか7分で平松が負傷退場し、最終ラインの配置を換えざるを得なくなり、全体の安定を欠くことになってしまい、また、42分には村松のシュートはゴールバーに当たり、跳ね返りがGKの背中に当たるが、その跳ね返りも再びゴールポストに当たるなど、水戸はツキに見放され続けた。そして、湘南は「あれは止められない」(鈴木和)という坂本のスーパーボレーシュートとカウンターからの水戸の守備の対応ミスという試合を通して2回だけ訪れた決定機を2つとも決め切ることに。ゲームプラン通りに行きながらも勝利することができない水戸。「乗っているチームと乗ってないチームの差」と前田監督は天を仰ぐしかなかった。

ただ、湘南にとっては非常に大きな勝点3だ。「ゲームを我々で作ることができなかった」と菅野監督が反省しきりだったように、水戸にペースを握られ、常にリトリートした状態でリスクと手数をかけずに試合を進めた中での勝利。最終的に水戸の決定力不足に助けられた部分もあるが、こうした劣勢の試合を勝てたのは間違いなく昨季からの成長と言ってもいいだろう。菅野監督も「成長しているのはゲームに向かう気持ち。昨季は勝てると甘えが見え隠れしていたが、今年は1つの勝利へ強い意欲を持てている」と胸を張った。昨季だったら、流れが悪い中で気を抜くシーンが見られ、失点を喫していたが、この試合においては我慢強く集中力を維持。決して内容は褒められるものではなかったが、最後まで気持ちを切らさなかったことが勝利につながった。長いシーズン、こうした試合でいかに勝点を積み重ねるかが重要。シーズン終盤に生きる勝点3となることだろう。

だが、今季のJ2において、こうした守備的なチームが増えているのは残念である。今季に入って、笠松に乗り込んでくるチームは水戸に対して守備的に戦うチームばかり。限られた戦力ながらも攻撃的に戦おうとする水戸に対して、どのチームからも攻め勝とうという志を見ることができないのは残念極まりない。たしかに結果がすべてである。しかし、サッカーの本当の面白さはそこではないはず。サッカーの本質の部分では湘南よりも水戸の方がまぶしい光を放っていたのは間違いない。守備的なチームの多い今季のJ2。人数を割いて守るゴールをこじ開けることは容易ではない。特に戦力的に劣る水戸にとってはなおさらだ。しかし、今季の水戸はそこに挑もうとしているのである。敵は『J2全体』と言っても過言ではない。結果が出ないからといって、今のアクションサッカーをやめてはいけない。それは日本サッカーの大きな損失になるだろう。

そして、水戸が勝てない理由はもう一つあるように思われる。23日に支援持株会理事会において、社長の交代が決定。しかし、この日行われた宮田裕司新社長の記者会見では強化計画や事業計画について、「まだ決まっていない」という返答であった。体制の変化など揺らぐフロントの影響がピッチに、そして、とうとう1000人を切ったスタンドに反映されているのではないだろうか。一日でも早く、今後のビジョンを打ちたて、クラブ一丸となって選手たちに対しての最高のサポートをできる環境づくりをしてほしい。そして、今こそ、『市民クラブ』水戸ホーリーホックがどの方向へ向かうのかをフロントだけでなく、水戸に携わるすべての人が考える必要があるだろう。フロント、現場、サポーターが一つにならない限り、勝利は訪れない。

以上

2007.04.26 Reported by 佐藤拓也

次の対戦カード

第12節 仙台 vs 水戸 4月29日(日)ユアスタ 食べる 泊まる

第12節 湘南 vs 山形 4月29日(日)平塚 食べる 泊まる

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