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★リトバルスキー監督、林祐征選手、アビーからのメッセージ
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連戦の疲れが残る中、しかし、雁の巣球技場には明るい表情でボールを追う選手たちがいた。前節の徳島戦では徹底的に引いて守る相手に苦戦を強いられたが、最後の最後までボールをつなぐ自分たちのサッカーを展開。手にした勝点3は、選手たちの中に自分たちのサッカーに対する確信のようなものを与えたのかもしれない。負けに等しい試合を引き分け、引き分けもやむ無い試合を勝ち試合に変えて、積み重ねてきた勝点は21。着実に力を蓄えてきた福岡は、第1クール最終戦で湘南を迎え撃つ。
第6節の京都戦に敗れて以降、6試合連続で勝点を獲得している福岡。しかし、リトバルスキー監督は、いつものように相手を警戒する言葉を口にする。「良く走るチーム。徐々に進歩しているチームでもある。山形戦ではプレッシャーの中でのプレーに課題があったようだが、福岡に対しては高いモチベーションで臨んでくるはず。徳島戦とは違った様相を見せる試合になる」。
リトバルスキー監督が警戒心を高めている理由は湘南の戦い方にある。FWが高い位置からDFラインにプレッシャーをかけてパスコースを限定し、サイドに出たところをボランチ、MF、サイドバックが囲い込んで自由を奪うのが湘南の戦い方。福岡が苦手とするタイプで、山形、C大阪戦でも同様のパターンから苦戦に追い込まれた。湘南のプレスにひるまずに後方からビルドアップすること、パスをつなぐこと、そして高い位置からプレスをかけること。これを実践できるかどうかが試合の行方を決めることになる。
一方、湘南にとってのポイントは前節の山形戦では見られなかった出足の鋭さを取り戻せるかどうかだ。「ひとつひとつが相手よりも遅れていた」とは試合終了後の菅野将晃監督(湘南)の言葉。人数をかけて相手を囲い込むスタイルは、出足が遅れれば反対サイドにできるスペースを相手に自由に使われることにつながる。3ラインの意識のズレも同じこと。中盤が頻繁にポジションチェンジを繰り返しながらパスを回す福岡に対して後手を踏むようなことがあれば、ボールの取りどころを失うことになる。
また、今節に限って言えば、出場停止の坂本絋司のポジションを誰が埋めるかも大きなポイントだろう。ボランチの位置でプレーする坂本は、前節までフルタイム出場を続けていたチームの要中の要。チャンスと見るや後方から前線に飛び出し、ピンチの予感を鋭く察知しては相手のチャンスの芽をことごとく潰してきた。いわば、湘南のサッカーを支えていた存在であり欠場の影響は少なくない。代わりに登場する選手個人の力に頼るのではなく、全員の連携を高めて組織でカバーしたいところだ。
DFラインでボールを回しながら、しっかりとビルドアップしたい福岡。高い位置からプレッシャーをかけて主導権を握りたい湘南。自分たちのチャンスの芽と、相手のチャンスの芽が同じところにある試合は常に危険と隣り合わせ。しかし、ここでリスクを避けるようなら自分たちのストロングポイントも消えることになる。相手を恐れずに勇気をもってぶつかり合い、そこで前に出たチームにサッカーの神様は微笑むことになる。「簡単な試合にはならない」(布部陽功)。目が離せない90分。最後は自分たちを信じきったチームが勝ち名乗りを挙げることになる。
以上
2007.05.02 Reported by 中倉一志