【全52クラブ網羅】担当ライターが10月時点で選ぶ「今年の漢字」:福島ユナイテッドFC

2015年10月27日(火)

J's GOALではリニューアルオープンの特別企画として、担当ライターが10月時点で選ぶ「今年の漢字」を連日掲載していきます。対象はもちろん明治安田生命J1、J2、J3の全52クラブ。各クラブを追い続けてきた担当ライターは、一体どんな漢字を選ぶのか!? 応援するクラブだけでなく、いろいろなクラブの「今年の漢字」をお楽しみください!

今年の漢字
昨季のJリーグ参入までにも、多くの人が関わり、さまざまな経験をしてきたクラブであることは承知している。それでも、福島の今季を表す1文字は、起承転結の「承」であると感じる。

第34節、今季初の開催となった会津総合運動公園あいづ陸上競技場での試合を終えた後、キャプテンの石堂和人は言った。
「今は負ける気がしない」
これまでなら、聞けないような一言だった。

明治安田生命J3リーグで戦うことになった昨季、クラブは栗原圭介監督を招へいした。選手を引退後、ユース年代のチームを率いていた青年監督のJ初年度は、それまでのように丁寧に“育成”にあてた時間だった印象がある。スペースやパスコースのつくり方を一から説き、少しずつ新しいチームのベースを固めていった。出場メンバーも、ほんの数名を除いて固定されなかった。練習での様子(おそらく態度・姿勢も重視して)から、メンバーをほぼ毎試合替えていった。

だが、栗原体制2年目の今季は、より勝負にこだわる姿勢を打ち出した、トップ5入りを目標に掲げ、先発メンバーが頻繁に替わることはなくなった。 一方、フォーメーションや選手の起用ポジションは柔軟に変化していった。プレーコンセプトの共通理解というベースがあれば、チームという生き物の個性・特徴がぶれることのないままに、表情を変えていけるからだ。

双子の星雄次と星広太、韋駄天アタッカー齋藤恵太と、ルーキーの活躍も上乗せされている。一方、彼らの起用は、既存戦力のベンチあるいはスタンド行きを意味する。たとえば、今季7試合出場に止まっているMF金功青。おそらく、この壁を打ち破るべき“セカンドステージ”に、彼らも立っていると考える。

2試合連続4失点(第11、12節)や0-3での3連敗(第21~23節)など、精神的ひ弱さを感じさせる試合もあった。すぐにJ2へと上がれる環境が整わない状況では、致し方ない面もあるのかもしれない。だが、終盤に入って2戦連続完封(第32、33節)など白星が続き、キャプテンは前述の力強い一言を、こともなげに言い切った。 J2ライセンスの条件を満たすため、今季から新スタジアム建設を要望する署名集めが始まった。簡単に進む話でないことは、わかってはいる。だが、このクラブが1つのサイクルの美しい「結」を迎えるためにも、どこかでうれしい「転」がやってくることを願う。

2015.10.21 Reported by 杉山孝

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