【全52クラブ網羅】担当ライターが10月時点で選ぶ「今年の漢字」:ヴィッセル神戸

2015年10月29日(木)

J's GOALではリニューアルオープンの特別企画として、担当ライターが10月時点で選ぶ「今年の漢字」を連日掲載していきます。対象はもちろん明治安田生命J1、J2、J3の全52クラブ。各クラブを追い続けてきた担当ライターは、一体どんな漢字を選ぶのか!? 応援するクラブだけでなく、いろいろなクラブの「今年の漢字」をお楽しみください!

今年の漢字
いい意味も、悪い意味も含めて今季の神戸は「残」という1字に尽きる。
悪い意味では、いつの間にか明治安田生命J1リーグで残留争いの渦中にあり、原稿作成時にはJ1残留のボーダーライン上(年間15位)にいる。山形、松本との直接対決に勝てば文句なしの残留となるが、クラブ創設20周年のメモリアルイヤーとしては残念な現実と言わざるを得ない。10月21日の練習後、記者に囲まれた森岡亮太は「最終節をリラックスしたいい状態で自分たちのサッカーをするためにも、残り3試合の最初の2試合で結果を出したい」と気持ちを引き締めていた。

だが、全体的はいい意味での「残」も多かったシーズンでもある。まず現在進行形では、天皇杯で3回戦を突破し、クラブ初タイトルの可能性を残していること。9月9日の2回戦(長野戦)では、高校卒ルーキーの増山朝陽のプロ初ゴールが生まれ、今季からトップチームに昇格したDF山口真司が初スタメンを飾るなど大会と通じてチームの底上げにもつながっている。来季につながる好材料と言っていい。

そしてもう1つはヤマザキナビスコカップでクラブ史上初のベスト4に残った点。昨季は初の決勝トーナメント進出(ベスト8)を果たし、今季はもう1つ上のトップ4入り。ヤマザキナビスコカップを1つのものさしにして考えれば、着実にチームは進化していると言えるだろう。

特に今季はサッカー自体もそうだが、選手たちのメンタルが強くなったように感じる。選手たちも「ネルシーニョ監督は、自分たちに自信を与えるような言葉をかけてくれる」といったニュアンスの言葉をよく口にしていた。負けた試合後のミックスゾーンでも、悔しさはあれ、下を向いて去る選手は徐々に減っていったのも事実だ。なかでも初めて日本代表候補にリストアップされたDF岩波拓也は「ネルシーニョ監督は厳しいけれど、おかげで技術もメンタルもレベルアップしたと感じる。周りからも今季で一番成長したのはオレだと言われることも増えた」と話す。ネルシーニョ監督が今季の神戸に残したものは、見えない部分も含めて大きい。

クラブ初のタイトルという宿題は10月の時点では残っているが、来季に向けて好材料が多かったシーズンと言えそうだ。

2015.10.21 Reported by 白井邦彦

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