【町田 vs 熊本】 ウォーミングアップコラム:負傷者を補うチーム力――。逆境ゼルビアが見せる粘りの戦い

2016年10月15日(土)

「ウォーミングアップコラム」は、試合に向けてのワクワク感を高める新企画。ホームクラブの担当ライターが、いろんな視点から、いろんなテイストでみなさんに情報をお届けします!
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残り7試合の大詰めを迎え、FC町田ゼルビアは少し“しんどい”状態にある。お客はよく入っているし、降格の危機にあるわけでもないが、それとまた違う試練がある。その理由は負傷者--。キャプテンの李漢宰(写真)も「正直に言えば、替えのきかない選手たちがケガをしている」と顔を曇らせる。

エースの鈴木孝司が第27節・山口戦の前半に傷むと、守備の要である深津康太は第31節・横浜FC戦で負傷。第34節・東京V戦では18試合で11得点を挙げた中村祐也も負傷し、いずれも今季中の復帰は厳しい。他にも主力級の長期離脱、契約解除があり、相馬直樹監督は極めて厳しいやりくりを強いられている。

町田は今季の序盤戦で11戦負けなしの快進撃を見せ、首位に立った時期もあった。それを基準に考えれば7位に落ちたという部分を強く受け止めるファンがいるかもしれない。しかし足元を見れば、よく踏み止まっているといういい方もできる。第21節までの“ファーストステージ”で得た勝点「33」と同じくらい、“セカンドステージ”の14試合でもがきながら得た「16」の価値もある。

李は「(戦い方が)大きくぶれないからこそ大きな負け方をしない。順位がガッと落ちるようなトンネルにも自分たちは入ってないつもり」と口にする。前節・清水戦エスパルス戦で今季初めての“2点差負け”を喫したとはいえ、ただ内容的に圧倒された敗戦と今季の町田は縁が無い。

「新昇格ながら前半戦に快進撃」という部分で、町田は昨季の金沢とよく比較された。金沢は後半戦に入って19戦勝ち無しと苦しんだが、それに比べても今季の町田は良く踏み止まっている。李は「逆境を跳ね返せるだけのチーム力が、FC町田ゼルビアには備えられている」と説明する。人が変わっても“チームとしての動き”が浸透しており、落ちを最低限に留められた。

全体をコンパクトにして、どんどん前に出ていく--。そんな攻守にアグレッシブなスタイルが町田の戦いだ。ハードワークと全員の連動を前提とするために、夏場はどうしても苦しんだ。しかし秋を迎えて涼しくなり、春と同じ町田らしさを出しやすい気象条件になっている。

町田は戦力的に厳しい状況だが、チーム戦術の成熟という意味では実りの秋を迎えている。来季のJ1ライセンスを持たない町田が、プレーオフ進出や昇格を目指すことはできない。しかし逆境での奮闘が必ず選手たちの成長と、クラブの飛躍につながるはずだ。

文:大島和人(町田担当)


明治安田生命J2リーグ 第36節
10月16日(日)16:00KO 町田
FC町田ゼルビア vs ロアッソ熊本
町田GIONスタジアム(FC町田ゼルビア)
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