【盛岡 vs 福島】 ウォーミングアップコラム:松田賢太の現役引退に寄せて。“ミスターグルージャ盛岡”へのエール

2016年11月4日(金)

「ウォーミングアップコラム」は、試合に向けてのワクワク感を高める新企画。ホームクラブの担当ライターが、いろんな視点から、いろんなテイストでみなさんに情報をお届けします!
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【写真】2015年9月20日J3第29節琉球戦に出場した松田賢太

その男は無骨だ。その男は背中で語る。そしてその男は試合で誰よりも走り、チームを救ってきた。グルージャ盛岡一筋10年。松田賢太の選手生活は今季限りで幕を下ろす。

2007年から現在まで通算165試合に出場したが、やはりハイライトとなるのはJ3昇格の決め手にもなった2013年の全国地域リーグ決勝大会での優勝だろう。主将の松田らを中心に全国の強豪を打ち破り、結果的に自身が夢見ていたプロの世界への扉をこじ開ける原動力となった。
J3に参入後も最古参の主将は主力としてピッチを縦横無尽に駆けた。ボランチを主戦場に、豊富な運動量でチームの綻びを修繕し続けた印象だ。今季は開幕から長期間離脱し、いまだ出場がない。約1か月前に全体練習へ復帰し、全体トレーニングに汗を流しているのが現状である。

本人は熟慮に熟慮を重ねただけでなく、忸怩たる思いも内包した今回の決断であろう。しかし、ピンチの芽を摘み、自陣ゴール前から相手ゴール前に顔を出す「BOX to BOX」のダイナミックな動きをもう一度見たいファンは多いはずだ。

今季盛岡は15位に沈み、勝点差を考えても順位は大きく変わらない状況にある。であるならば、ここまで粉骨砕身し、盛岡に尽力した功労者をもう一度ピッチに送り出すという可能性は大いにあるのではないだろうか。もちろん、神川明彦監督はどんな状況であれ、基準を下げることはない。勝利に必要な人材のみを選ぶ。だからこそ、最後の瞬間のためにそこに食い込んできてほしい。スタメンはさすがに厳しいかもしれない。ベンチからでもいい。数分でもいい。これまで支えてきたサポーターと“ミスターグルージャ盛岡”とは、試合のピッチ上でお別れしなければならない。

松田は以前「キャプテンという柄ではない。戸惑いが大きかった」と話した。しかし、本人の思いとは裏腹に彼は誰もが認めるキャプテンだった。プレーが求心力の根源となり、選手・サポーターから尊敬の念を集めた松田賢太。今一度、彼の勇姿が見られることを期待しながら残り試合を注視したい。

文:高橋拓磨<cross Line>(盛岡担当)


明治安田生命J3リーグ 第28節
11月5日(土)13:00KO いわスタ
グルージャ盛岡 vs 福島ユナイテッドFC
いわぎんスタジアム(いわてグルージャ盛岡)
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