【琉球 vs G大23】 ウォーミングアップコラム:沖縄の槍となれ!儀保幸英の揺るぎなき挑戦

2017年3月31日(金)


3月18日土曜日。琉球のJ3リーグホーム開幕戦には4400人を超えるファン・サポーターが集結した。その人たちの前で背番号27を背負った生粋のストライカーが現れた瞬間、大きな歓声に沸いた。地元沖縄出身Jリーガーがまたひとり誕生した瞬間だった。

儀保幸英(写真)は沖縄国際大学に在籍しながらJの舞台でもプレーできる特別指定選手。読谷中時代にはU-13日本選抜に選ばれ、高校は流経大柏高でプレー。千葉県選抜として国体にも出場した経歴を持つ。2年生の時、左ひざ前十字断裂の重傷で10か月間試合に出られず苦悩する日々を過ごしたが、その苦難を乗り越えて地元に戻った儀保は更なる輝きを見出そうとしている。

大学入学時からレギュラーに定着していた儀保は昨年、九州大学サッカーリーグ2部の優勝を決める試合で5得点を奪い活躍。チームの1部昇格の原動力としての働きを見せるとともに、9試合で14得点を挙げ得点王に輝いた。そしてこれまでの実績から各地区の大学選抜が出場するデンソーカップに九州選抜として2年連続で選ばれている。

「たくさんの人たちが見ている前でアピールをすることで沖縄にも良い選手がいるんだと思ってもらえる」。その思いを胸に入れた儀保は自らの足で一歩ずつ着実にプロへの階段を昇っていくのであった。

大学1年の時、沖縄キャンプを行った湘南との練習試合で体調不良の中ゴールを奪い脚光を浴びると、昨年は横浜FMと湘南の沖縄キャンプに招待選手として練習に参加。プロのレベルを肌で感じた。

「沖縄でJのクラブがキャンプを行ってくれることは大きなメリットだと思うし、そこでも臆することなくアピールすることが大事」。自ら考え自らアクションを起こすその姿は良い意味で沖縄離れしている。儀保の貪欲心は沖縄サッカーの未来を変える大きな可能性を予感させる。

「彼にはスピードがあり、槍の役割を果たしてくれる。ワンチャンスで点に結びつける力もありFWとして高い能力が備わっている」。元北朝鮮代表FWでもある金鍾成監督は儀保の実力を高く評価。今季第2節の盛岡戦で早速出場機会が与えられ、81分に途中出場。Jリーグ初出場を果たした。わずかなプレータイムでノーゴールに終わったものの、プロ公式戦の空気を肌に染み込ませた。

「もっと貪欲にいかなくてはいけなかったが、この経験がきっと次につながるとポジティブに思っています。多くの観客の前でプレーできることはとても気持ちがいい。次はもっといい所を見せて『この選手おもしろいな』と思ってくれるようなプレーを見せたい」。

今節G大23戦翌日の4月2日に21歳の誕生日を迎える儀保。バースデー"イブ"ゴールとともにJ初ゴールへの期待値は高まっている。

文:仲本兼進(琉球担当)


明治安田生命J3リーグ 第4節
4月1日(土)18:00KO 沖縄県陸
FC琉球 vs ガンバ大阪U−23
タピック県総ひやごんスタジアム(FC琉球)
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