【FC東京 vs 大宮】 ウォーミングアップコラム:アップダウンの先を目指す室屋成「自信を失ったわけじゃない」

2017年5月9日(火)


アップダウンばかりだったという自らのサッカー人生を振り返り、DF室屋成(写真)は再び前を向いて日々を送っている。

今季開幕前、個人の目標を聞かれると、「試合に出続けることですね」と、吐き出した。だが、J1開幕から7試合連続で先発フル出場を続けたが、その後はリーグ戦でベンチを温め続けている。主戦場をルヴァンカップに移しながらも、「ネガティブになっていない」という。日々、「とにかく今できることをやり続けるだけだ」と、居残りでトレーニングを続けてきた。

「成長できる機会と捉えているし、外から見て感じることもできる。今に満足していないし、もう一つレベルアップすることを考えている」

FC東京の練習場である小平グラウンドでは、筋力トレーニングや、基礎の強化、クロスの反復練習に時間を割く。トレーニングルームに籠もり、気づけば最後の一人になることも多くなってきた。新たな武器を手に入れるための雌伏の日々。「チームがうまくいっているなら、何で出られないってなるんじゃなく、やることをやる方が先。これまでは疲労を考慮してできなかったトレーニングもあった。筋トレもできているし、今はしっかりトレーニングをしないといけない」と言ってこう続ける。
「落ち込んでいないし、自信を失ったわけじゃない。やることをやり続けたらチャンスはくるはず」
そう語る室屋は少し間を置き、右手で波をつくるようにして「自分のサッカー人生はいつもこうだった。上がったり、下がったりだった。だから乗り越え方は知っている」と、口にした。青森山田高時代にも、同じような壁にぶつかった。
「U-17ワールドカップで活躍した後、自信を持って高校に戻った。でも、そこからずっと調子が悪くて、代表でやったら活躍できるのに、チームでは活躍できない。それが自分の中ではストレスというか、悩んだこともあった。それって何でやろって考えていた時に、周りがうまかったら、うまく生かしてもらって自分の特長が出せる。やけど、個人で打開したり、個人の力が全然ないなと高校の時に感じた」

そして、室屋は自らの課題を克服するために明治大への進学を決めた。
「プロでやるよりもいいと思った。青森山田からよく明治に選手が行くんですが、長友選手も明治を出ていて、すごく興味もあった。先輩から話を聞いたら、1対1の練習や対人の練習ばかりやると聞いた。今、自分に足りないのは、個の力だと思っていたので、その話を聞いた時にいいなと思った。明治やったら個の部分をどんどん鍛えられると思って明治に決めました」
明治大に進学し、力を蓄えてリオオリンピック代表として彼の地のピッチに立った。10日のルヴァンカップ大宮戦では先発が濃厚。室屋は、乗り越えた壁の先に待つものを知っている。後は、不断の努力の成果をピッチで表現するだけだ。

文:馬場康平(FC東京担当)


JリーグYBCルヴァンカップ 第5節
5月10日(水)19:00KO 味スタ
FC東京 vs 大宮アルディージャ
味の素スタジアム(FC東京)
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