【藤枝 vs 鳥取】 ウォーミングアップコラム:献身的な動きが光るボランチ・柿木亮介。古巣相手に目指すものとは?

2017年6月9日(金)


「前節の勝利で少しでも安堵感が出てしまったら、鳥取はすごく力があるし、危機感もあるので、やられると思います。うちの選手は勝った後に少し緩んでしまうことが多くて、去年も連勝は2回しかなかった。それをどれだけ締められるかですね」

前節の福島戦で今季のアウェイ初勝利を挙げ、次は今季初の連勝をホームで狙う藤枝。そのために大事なことについて、大石篤人監督はこう語った。

“ハイライン、ハイプレス”を標榜する藤枝のサッカーにとって、基本的な姿勢としてまず重要になるのが、サボらないこと、足を止めないことだ。とくに攻撃から守備への切り換えで少しでも遅れてしまうと、一気にカウンターでゴールまで迫られてしまう。

前々節の琉球戦でホーム初黒星を喫した際には、そこが問題として表出したため、福島戦に向けては「攻守の切り替えの速さという部分を、全員がやらなければいけないこととして再確認しました。それができない選手は試合に出られないし、交代させられるという基準を明確にしたんです」と大石監督は語る。それによって福島戦では「やるべきことを全員がしっかりやったことで、内容も良くなりましたし、自分の目の前にボールが転がってきたりするシーンが増えて、結果にもつながりました」という成果が表われた。

だが、安堵感が出てそこが緩んでしまったら、良い流れは維持できない。攻撃でも良い流れからチャンスを作るシーンが増えて、上昇気流に乗る準備は整ってきた。今は14位だが、6位と勝点5差と詰まっているので、2連勝、3連勝すれば大きく順位は上がっていくはずだ。だからこそ、今度の鳥取戦に勝てるかどうかは、本当に大きな意味を持ってくる。

そんな中、どんなときでも気を緩めることなく献身的なプレーを続ける選手が、古巣との対戦でいつも以上に燃えている。プロ入りから2年間鳥取でプレーし、昨年藤枝に移籍してきたボランチの柿木亮介(写真)だ。

今季は同ポジションに、越智亮介、大竹隆人、水野泰輔といったJ2経験のある実力者が揃うため、コンスタントに先発出場できているわけではないが、こと守備に関してはライバルたちよりも高い評価を得ている。
「カキ(柿木)はどういう状況になっても、つねに一定以上のコンスタントなパフォーマンスを出してくれるので、チームとしてもすごく信頼できる選手です。性格的にも本当にまじめで、攻守の切り替えなどやるべきことをしっかりとやれるし、セカンドボールへの反応の速さがこのチームで一番というのは誰もが認めるところです」(大石監督)

それでもレギュラーの座を確保できないのは、攻撃面で本来の力を出し切れていないことに理由があることを本人も自覚している。

「守備だけじゃないぞというのは見せないといけないですね。普通にやれていたら問題ないと思うんですが、最近(攻撃での)ミスが多いので……少し考えすぎているというのもあるかもしれません。ミスを恐れず思い切ってやるほうが逆に自分の力を出せると思いますし、鳥取に対しては他のチームより負けたくないという思いが自然と強くなると思うので、先発でも交代でも出場できたら積極的にやりきるプレーをしたいです」(柿木)

柿木の人柄に惹かれて、今もはるばる藤枝まで応援に来てくれる鳥取サポーターもいる。そんな人たちの気持ちに応えるためにも、「鳥取相手に点を取ったりアシストしたりできたら、自分にとっても一番良いので、ぜひ狙っていきたいです」と語る。

ポジション争いは今週も非常に厳しく、古巣相手だからといって先発起用されるとはかぎらない。だが、少なくとも交代出場では出番があるだろう。なぜなら、彼のように一切手を抜くことなく献身的に走り続ける姿勢が、今の藤枝にはもっとも必要だからだ。

文:井上慎也(藤枝担当)


明治安田生命J3リーグ 第12節
6月10日(土)13:00KO 藤枝サ
藤枝MYFC vs ガイナーレ鳥取
藤枝総合運動公園サッカー場(藤枝MYFC)
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