【福岡 vs 名古屋】 ウォーミングアップコラム:「いつも試合に出るつもりで取り組んできた」。兼田亜季重がゴールに鍵をかける。

2017年6月16日(金)


サッカーは、ピッチに立つ11人だけで戦っているのではない。ひとつ、ひとつの戦いは、ベンチメンバー、そしてベンチに入れないメンバーも含めての総合力の戦い。ましてや、長いリーグ戦では、怪我人や累積警告などがあり、11人だけで戦うことは不可能。所属するすべての選手たちが、いつ試合に出ても100%の力を発揮できる状態にあるチームが結果を残すことになる。

そんな中でも、GKは準備が最も難しいポジションと言える。ポジションはひとつしかないため、戦術的な交代はほとんどない。出番が回ってくるのは、怪我か試合中のアクシデントによるものがほとんどで、いつも突然の出来事。それでいながら、ミスが直接得点に結びつくポジションのため、どんな事情があろうとも完璧なプレーが求められる。もちろん、フィールドプレーヤーの準備が簡単なわけではないが、その難しさは、他のポジション以上のものがある。

そしていま、兼田亜季重(写真)が、2人のGKを欠く状況の中でアビスパのゴールに鍵をかけている。サンフレッチェ広島ジュニアユース、サンフレッチェ広島ユースを経て、2008年に愛媛FCに加入。その後、山形で2年間プレーした後、2016年にアビスパにやって来た。プロ入り後8年間の立場は控えのGKというもの。アビスパに移籍するまでのJリーグ出場試合は7試合にとどまった。そして、昨年のリーグ戦出場は最終戦の1試合のみ。しかし、その間、怠ることなく準備を積み続けてきた。

今シーズン、出番が回ってきたのは第9節の水戸戦。試合中のアクシデントにより、急きょピッチに立った。2度目の出場は第17節の讃岐戦。この時も試合中のアクシデントによる突然の交代。しかも讃岐がリズムを掴んでいる時間帯で、なおかつ、ファーストプレーがコーナーキックの守備という非常に難しいシチュエーションでの出場だった。だが、2試合とも好プレーを演じてゴールを死守。前節の千葉戦では昨シーズン最終戦以来の先発フル出場となったが、やはり、随所に好プレーを見せて千葉を無失点に抑えた。「練習の時から、いつも自分が試合に出ると思って取り組んでいたし、それを続けるだけだった。だからいい準備ができていたし、それがプロ選手というもの」とは本人の弁。それは、ここまで自身がプレーしている時間帯は無失点という結果も証明している。

持ち味はシュートストップと、山岸範之GKコーチも認めるフットワークの良さ。名古屋戦の先発出場も濃厚で、J2No.1の得点力を誇る名古屋に対してゴールを守るという大役を任される。
「シモビッチ選手のみならず、いいパスワークからの崩しの形も名古屋にはあるが、みんなで声を掛け合って、最終的にやられなければいい。そして自分が止めることで、スタジアムの雰囲気も自分たちの味方になるような雰囲気になると思う。勝利のために自分がやらなくてはいけないことは0で守って味方を信じること。その仕事を全うしたい」

名古屋との試合は、J1昇格争いに大きな影響を与える前半戦最大の山場。その大舞台で、これまで蓄えてきた力を存分に発揮してくれるはずだ。

文:中倉一志(福岡担当)


明治安田生命J2リーグ 第19節
6月17日(土)14:00KO レベスタ
アビスパ福岡 vs 名古屋グランパス
ベスト電器スタジアム(アビスパ福岡)
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