【千葉 vs 岐阜】 ウォーミングアップコラム:特殊なチーム戦術に取り組み、Jデビューを目指すルイス オヘーダ

2017年8月25日(金)


千葉はGKの山本海人が負傷のため一時離脱となったこともあり、8月12日にアルゼンチン人のGKのルイス オヘーダ(写真)の加入を発表した。過去にはブラジル人、近年では韓国人のGKを擁するJクラブが目立ったが、アルゼンチン人のGKは珍しい。その背景には、フアン エスナイデル監督がアルゼンチン人で、外国籍選手にアルゼンチン人のラリベイ、パラグアイ人のアランダとホルヘ サリーナスがいて、母国語がスペイン語で言葉が通じるという好条件もあった。ルイス オヘーダはディエゴ マラドーナがプロデビューしたクラブのアルゼンチンのアルヘンティノス・ジュニアーズでのプレー経験があり、メキシコの2つのクラブを経て、8月1日から千葉の練習に参加していた。8月25日にはJ2リーグ戦への選手登録が完了予定だ。

『ハイプレス&ハイライン』という特殊なチーム戦術の千葉は、GKも積極的に最終ラインでのパス回しや後ろからのビルドアップに参加する。アルヘンティノス・ジュニアーズはパスサッカーというチームスタイルで、足元のプレーの技術に優れているというルイス オヘーダは、そういった部分の手応えについて8月24日の練習後にこう話した。
「監督からの要求もありますし、毎日、毎日、練習ごとにフィットしていっている感じがあります。守備陣からビルドアップしていく時に、DFに加えてもう1人GKが後ろにいて、GKもビルドアップに加わることでより厚みが出ると思います」

J2リーグの試合はカウンター攻撃の応酬になることもあり、試合展開は落ち着くことが少ないため緩急のリズムに欠けがちで、せわしない戦いになることが多い。だが、そんな状況もルイス オヘーダはポジティブに捉えていた。
「ジェフの試合を含めて何試合か見た中で、もちろん試合展開が速いなと感じています。非常にダイナミックですね。でも、悪い意味での『速い』ではなくて、いい意味で常に相手のボールを奪いに行く姿勢が見えます。そして、より速く相手ゴールにたどり着けば、チャンスを作る回数も多くなるし、相手ゴールの近くでプレーする回数も多くなります。そういったシチュエーションが多いと思うので、そういったサッカーというのは悪くないと思っています」


どのポジションでも言葉でのコミュニケーションは重要だが、特にGKはコーチングも含めてディフェンスラインと密にコミュニケーションをとる必要がある。だが、千葉の選手は通訳を介する形ではあるものの監督の指示がスペイン語であるため、スペイン語を覚えつつあるし、ルイス オヘーダもまた積極的に日本語を覚えている最中だ。通訳がそばにいなかった時などはスペイン語を話す外国籍選手に自分から疑問点を確認していて、例えば8月24日の紅白戦形式の戦術練習中にはアランダに何か聞いている姿が見られた。

「練習の初日からすごく気持ちよくトレーニングができています。みんな歓迎してくれましたし、毎日、自分をチームメイトがサポートしてくれるのを感じます。自分はよく声を出すタイプだと思っているので、早く言葉を覚えたいですし、少しずつ覚えてきているので、そういう言葉を使いながらみんなに指示を出して、たくさんコミュニケーションをとれるようにという意識で取り組んでいます」

サッカーに対しては非常に真摯な姿勢で取り組んでいるが、ピッチ外では少しお茶目なところがある。ある日、記者たちがラリベイを囲んで取材しているところに姿を見せると、記者がICレコーダーを使って録音しているのを真似て、自分のスマートフォンをラリベイに向けて記者たちの輪に加わったことがあった。

ルイス オヘーダは果たしてどのような状況でJデビューをするのか。そして、どのようなプレーを見せるのか。J1昇格を目指す千葉の戦いにまた1つ興味深い要素が加わった。

文:赤沼圭子(千葉担当)


明治安田生命J2リーグ 第30節
8月26日(土)18:00KO フクアリ
ジェフユナイテッド千葉 vs FC岐阜