【秋田 vs 栃木】 ウォーミングアップコラム:幾多の戦いを知る下田光平が、タイトルを目指すチームに「いい空気」をもたらす

2017年9月2日(土)



下田光平(写真)がスタメンに復帰して2戦目となったG大阪U-23戦で、秋田は5試合ぶりの無失点勝利を挙げた(2○0)。下田は3バックの右CBとして、今季初めてフル出場を果たした。相手が左サイドから攻撃を仕掛けてくることが多く、下田もその対応に追われたが、周囲とコミュニケーションを取り、いいメンタルを保って切り抜けた。

「右WBのヒロ(古田寛幸)や周りの選手とずっとコミュニケーションを取りながら、押し込まれている時間帯をネガティブに捉えず、いいメンタリティを持ってやり過ごすことができました。何回か突破されそうなシーンもありましたけど、それは気の持ちようだと。何回もやられていると思えばやられているし、相手にやらせていると思えばやらせているだろうし。結果的に失点ゼロだったので、その姿勢は間違っていなかったのかなと思います」

「杉さん(杉山弘一監督)からは『90分間相手を圧倒しながらも、まだ全然いけるという空気をみんなで持とう』と言われている。たとえば前節、昨季だったらもっとへばっていたと思うんですけど、これまでトレーニングを重ねて少し余力を残しながらプレーできた。この状態で伸ばしていければ、試合を通してキックや守備の精度も上がると思うので、課題としてやっていきます」

杉山監督は約1ヶ月間のリーグ中断期間を前にして、「チーム内にいい競争が生まれている」と話していたが、下田は「いい競争」を体現している1人となっている。昨季は13試合にフル出場するなど中核としてチームを支えた。その一方で、今季は18節の沼津戦まで出場機会がなかった。しかし、その状況でも後ろを向かずトレーニングに励んだ下田について、杉山監督は「心折れずにいいプレーをし続けてくれた」と評価し、沼津戦でスタメンを飾った。

下田はこれまでを振り返り、自分に目を向けることが大事だと話す。「試合に出られないのは理由がある。それは環境や監督、他の選手のせいでもなく、すべては自分の力が足りないことにあると捉えてきました。開幕後、チームが勝ち続けるなかで力になれていないんじゃないかというのが、自分としてはやりきれないところでしたが、だからといって投げやりになることはできない。いまのチーム内で年齢が上になって思い出すのは、長崎時代の佐藤由紀彦選手や、FC東京時代の浅利悟選手、藤山竜仁選手など、これまで所属してきたチームで出会ったベテラン選手たちの姿です。そうした方々はどんな状況でも腐らなかったし、シーズン通して一試合も絡んでいなくても、最後の最後まで先頭に立っていて、本当にハンパない振る舞いをされていた。そうした姿を見てきて少しでも近づこうと、自分がどんな立場でもやり続けようと決めてきました。結果的に監督も見てくれていたし、まだシーズン半ばなのでどうなるかわかりませんが、一番にチームのことを考えて、出場機会を得られればしっかり活躍できる準備をする。その心を持っていれば、自分がどの立場にいようがブレないと思います」

引っ張る役割がいるチームは空気が悪くならないし、競争意識も生まれて、順位も自ずと上がっていくと下田はいう。

「中断期間でも監督がすごく煽ってくれて、選手にも活気が溢れてすごくいい雰囲気だと思います。チーム内の競争が激しすぎて、順位が気にならないくらいの空気になれば、いつの間にか上になっている。特に長崎のときはそういう感じでした。選手自身にも、いい意味で競争のストレスはありますけど、先のことを考えるより、自分がまず試合で活躍するんだという思いがあるほうがストレスが少ないはずです」

今節の対戦相手は、J2昇格に向けて必勝体制の栃木。上のカテゴリからの補強に成功し、左MFの西谷和希が好調で攻撃に厚みが出ている。下田は「試合に出るとすれば、マッチアップする可能性がある。賢く強気でやりたいと思います」と話し、試合に向けて準備に取り組む。

文:竹内松裕(秋田担当)


明治安田生命J3リーグ 第21節
9月3日(日)15:00KO A‐スタ
ブラウブリッツ秋田 vs 栃木SC

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