【札幌 vs 磐田】 ウォーミングアップコラム:プロ10年目の背番号10。キャプテンとしてサポーターにJ1残留の歓喜をプレゼントする。

2017年9月8日(金)


「めちゃくちゃプレッシャーがありましたよ。久々の先発出場だったのに、いきなりキツいことを要求されて(笑)」

そうやって苦笑するのは札幌のキャプテン、MF宮澤裕樹(写真)だ。1-0のスコアで勝利した前節の仙台戦では、事前に天気予報などで、前半と後半で風向きが変わると予想。前半に風上に立つことができれば、後半も風上に立てると見た。ただし、そのためにはキックオフ前のコイントスでしっかりと風上のエンドを取らなければならない。そして、その任務がキャプテンに託されるわけである。

左足首痛で直近の4試合は欠場や控えに回っていた宮澤だったが、仙台戦から先発に復帰。当然、キャプテンマークを巻いて試合に挑んだわけだが、先発復帰した試合でいきなりチームから「コイントスに勝ってくれ」というリクエストを受け、冒頭のコメントに至ったわけである。もちろん、コインをトスするのは主審であるため、宮澤にできたことは「ひたすら祈ってみた」(宮澤)だけ。まさに無理難題を強いられたという状況だろう。しかし、結果として背番号10はコイントスにしっかりと勝利し風上のエンドを選択。任務を見事に遂行した。宮澤としても試合前のひとつの勝負に勝ち、いい流れで試合に挑めたのかもしれない。

背番号と同じく、今年でプロ10年目を迎えた宮澤。昨シーズンから巻くようになったキャプテンマークも、すっかり似合っている。人見知りな性格で「コンサドーレに馴染むのにも、数年かかったような気がする(笑)」とさえ振り返る彼が、いまではすっかりチームの顔どころか、チームリーダーの立場である。

プロとしてひとつの節目となるタイミングではあるが、それ以上に宮澤には今シーズンに強い意気込みを持って挑む理由がある。「2008年、2012年のように、1年でJ2に逆戻りするという悔しい思いを、自分達はもちろんだけれど、サポーターには絶対にさせてはいけない」。過去2回のJ1は僅か1年でJ2へのリターン。その2回をどちらも経験している数少ない選手のひとりである宮澤にとって、J1残留というのは至上命題だ。

リーグ戦も残り10試合。「とにかく目の前の試合を死に物狂いで戦っていくだけ」と言い切るキャプテン。前出のコイントスでも必勝を期したように、J1に生き残るためならばどんな細部にもこだわっていこうという意欲が強く感じ取れる。

この磐田戦に勝てば今シーズン初の連勝を飾ることになる。残留という目標達成をたぐり寄せるためにも、宮澤はこの磐田戦でも必勝を期す。

文:斉藤宏則(札幌担当)


明治安田生命J1リーグ 第25節
9月9日(土)13:00KO 札幌ド
北海道コンサドーレ札幌 vs ジュビロ磐田