【山口 vs 水戸】 ウォーミングアップコラム:5戦5勝への急先鋒。小塚和季、負けられぬ戦いに挑む!

2017年10月20日(金)


「もう負けられない。取られるのではなくて、多くの点を決めたい」。崖っぷちの山口。残り5戦を全勝する意気がなければ、J3転落が現実味を増す。攻撃の軸を担う小塚和季(写真)は「負けられない」と語気を強め、5試合450分の戦いに向け、人一倍の覚悟を示した。

チームを高みに引き上げるため2年ぶりに山口に戻ってきた。しかし今季は監督交代で目指すサッカーが変化し、成績は低空飛行が続く。小塚自身のポジションも変わり、上野展裕前監督に抜てきされたボランチではなく、左ウイングバックやトップ下などに転向する。ただ、現在のカルロス マジョール監督もパサーとしての技術を高評価し、高い位置で小塚に預けチャンス拡大を試みる。その試行は未だ道半ばかもしれないが、岸田和人はもちろん、途中加入のレオナルド ラモスがはつらつと動けているのは、小塚がゲームを作れているからに他ならない。

前節は小塚の入れたFKに岸田が頭を振り、クロスバーの返りをラモスが押し込んだ。小塚は「セットプレーは練習でも点が入っている。キシくん(岸田)はけっこうヘディングで決めるイメージがあるし、ほかにも強い選手が多い。(ゴールは)僕のキックの質次第。僕の質で決まると思う」とキックに自信を見せる。プレースキッカーは複数枚を抱えるが、小塚はチーム内競争に勝ち、精度を上げてさらなる得点を狙う。

もっとも小塚の存在感が一層引き立つのは流れの中でのプレーだ。しかし、小塚がボールを持ち出したときに前にはFWの2人しかいないというケースが多い。その状況でも決定的なスルーパスを送り込めるが、前節からの修正点として「縦に早い攻撃だけになっていた。もう少しボールを大事にしたい」と話し、枚数を増やした中でのコンビネーションを重視する。

ただ、サイドや中盤のプレーヤーが後ろのケアに引っ張られ、出足は遅い。小塚は「ボールを持ったときに両サイドが追いついていない。仕方がないこともあるが、そういったところは今週の練習でも話して伝えた。この前よりはサポートが来ると思う」と前を向き、トレーニングでは攻撃に絡んでくる選手を中心に積極的に声を掛けた。

そうした小塚の姿勢とセンスはチームに好影響を与えている。戦績が沈んでいようとも、小塚のゲームを動かすプレーが周りを勇気づけ、刺激になっているのだ。キャプテンの鳥養祐矢も「今の自分たちの攻撃はかなりコヅ(小塚)が起点になっているし、コヅがいないとできない部分もある。頼ってしまう部分はあるが、周りの選手もしっかり彼以上のプレーをしないといけない」と語る。

今節のゲームは山口県下関市の市営下関陸上競技場で開催される。ホームタウンの市町に応援選手を置く山口独自の取組「ご当地所属選手」制度で小塚は下関市の担当。「下関への思いは他の選手よりも強い。多く得点を決めることで喜んでいただけると思う」と力も入る。意気込みを新たに、海峡の街、下関で水戸を迎え撃つ。準備は万端だ。周りを動かし、自分自身もゴールに立ち向かい、5戦5勝の急先鋒となる。

文:上田真之介(山口担当)


明治安田生命J2リーグ 第38節
10月21日(土)14:00KO 下関
レノファ山口FC vs 水戸ホーリーホック

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