【岡山 vs 福岡】 ウォーミングアップコラム:竹田忠嗣の2017シーズン。

2017年11月18日(土)


2月26日の開幕・名古屋戦。スターティングメンバーに竹田忠嗣選手(写真)の名前はなかった。「去年のチーム成績があって、でもオッシー(押谷祐樹)やウッズ(中林洋次)とか一緒にコツコツと積み上げてきた仲間がいなくなって、チームが変わったから、覚悟を持って始動日に臨んだ。これまで以上にチームのことを考えていたし、そういう発言をしていた中でのベンチだった」。そう振り返る。

08年夏、岡山に加入し、3人の監督から主力として起用されてきた。名古屋戦には67分、交代で出場。しかしその後、出場の機会が得られないまま時間は過ぎていった。「あの頃は加地さんから、『今はこうだけど』というような声をかけてもらっていたかな。でも、そういう立場にいたらもっともっと頑張るのが、サッカー選手としては当たり前なんですよね」。口調は、深刻なトーンには陥らない。

4月になるとチャンスがめぐってきた。しかし第9節・山形戦(4月23日)で、左膝後十字靭帯を損傷。「いろいろと準備をしていた時だったので、『マジか』と思った」。しかしリハビリ期間中にリセットできたと言う。この頃は、「チームの失点を減らしたい。復帰したらこうしてやるぞ」と考えていた。

再びピッチに立てたのは、7月12日に行なわれた天皇杯3回戦だった。その3日後の第23節・金沢戦に途中出場し、リーグ戦にも復帰。第24節・山口戦以降はスタメンで出場した。山口戦後のミックスゾーンでは、完全復帰と勝利をよろこぶ雰囲気の中で、試合終了間際の失点を悔しがる姿があった。

第25節・長崎戦ではセットプレーからゴールを決め、バックスタンドに走って行った。今季ホーム戦で、歓喜の瞬間、サポーターのもとに走って行ったのは、これまで竹田選手ひとりだ。チームも23節から3連勝し、3度目のクリーンシートを達成した。これから波に乗って行けそうな予感があった。アディショナルタイムでの失点を減らす、という課題にも前向きに取り組んでいた。

そんな中で2度目の怪我をした。第29節・松本戦(8月20日)で同じ左膝後十字靭帯を傷めた。「その瞬間、やっちゃったなと思った。オフ明けに病院に行って、出血していたことがわかって、ショックというよりトレーナーに悪いなと思った」。それでも、「クラブハウスでリハビリしていると、みんなが声をかけてくれるんです。牧内(辰也)コーチは毎日声をかけてくれて、それもふざけた感じで。そういうのに助けられましたね」。

大きな怪我を2度したが、また新しい良きものを積み重ねた一年だった。「僕はプロ4年目でピッチに立ったんですが、その前に諦めた人たちはもうサッカーをやってないんですよね。結果が出るかわからないけど自分を信じてやること、やるしかない世界なので、落ち込んでる暇があったら明るく。考えると見えなくてもいいのに、見えちゃうものもあるじゃないですか。だから良い意味でヘラヘラして。そういう人の周りには人が集まると思うし」。

2017シーズンの最後の1試合。「この世界は試合に出るために毎週が戦いだし、スタジアムで見てくれる人に勝利を届ける18人を監督が選ぶので、ありきたりですけど、しっかり準備しなきゃいけない。ちょっとでも手を抜くと気持ち悪いですし、毎日やりきったぞと言う積み重ねが大事なので、今週も同じように。やれているかなと思います」。

文:尾原千明(岡山担当)


明治安田生命J2リーグ 第42節
11月19日(日)16:00KO Cスタ
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