【北九州 vs 沼津】 ウォーミングアップコラム:未来の扉を開けるホーム最終戦。内藤洋平が結束のカギ握る

2017年11月25日(土)


19歳の紀藤隆翔から39歳の山岸範宏まで年齢の幅が広い今季の北九州。ともすれば親子ほどの年齢ギャップがある中で、内藤洋平(写真)は29歳という年齢で見ても、任されたポジションで見ても、チームのど真ん中でゲームを形作ってきた。「試合の流れや周りの選手を見る余裕が出てきた。ボランチで出る以上、それは必要不可欠。ゲームをコントロールしていかないといけないという気持ちは強くある」。チームを束ね、ゲームをまとめる責任を胸に、今季の残り2戦も勝利を追い求める。

柱谷幸一前監督が就任した13年に京都から北九州に移籍。それまでプレーしてきたボランチではなく、左のサイドアタッカーとして主に攻撃の部分で力を注いできた。当時のスタイルでは適所の起用だったが、「僕はもっと上にいきたいし、もっとうまくなりたいと考えたときに、何をしていくべきか。みんなと一緒のことをやっているだけではなく、努力すべきところがあった」と見つめ直し、「去年の暮れから意識して個人トレーニングに励んだ」。自分自身に与えた課題はディフェンス面で、「対人、初速、寄せるスピード。ポジションがボランチになったとき、トレーニングを守備に生かすことができた」。努力が成果として現れ、ボランチでレギュラーの座を取り返した。

その一方で、プレースキッカーとしての安定感は維持。特に直近の試合では内藤のキックがゴールを呼び、流れの悪い試合ながら白星を掴んだ。「鳥取戦もセットプレーの流れから2点が入った。でももっといいボールを蹴られればきれいな形で得点できる。いいボールを上げれば、仲間がしっかり入ってくれるという信頼もある。決まるかは僕のボール次第」。手応えとともに、さらなる精度向上でゴールの倍加も思い描く。

守備に動き、攻撃でも元来の力を発揮する。今節のゲームも内藤がキーマンになってくれるだろう。いや、今節に限ったことでもなさそうだ。

すでに北九州は守備の軸となってきた西嶋弘之、俯瞰するような視座からゲームを紐解いてきた八角剛史が引退を発表。経験値の高い選手が去りゆく反面、若手選手が十分には試合に絡めていない現実も横たわる。いま中堅どころは何を為せるだろうか。内藤は同世代を代表するように、こう悔しさをにじませた。
「僕らの立ち位置は変わってきていて、上の人たちにずっとすがっていてはだめだと感じている。甘えていた部分はあったが、それでも年齢の下の選手たちをもっともっと鼓舞し、一つの戦える集団にしたい。中堅が盛り上げ、まとめていかないといけない」

チームを再結合し再起を果たすという大きな鍵。それは悔恨の情を持つ中堅の選手たち、とりわけボランチに位置する内藤のもとに、舞い降りようとしているのかもしれない。

いよいよホーム最終戦となる。1年でのJ2復帰は叶わなかったものの、上位との試合で結果を呼び込めば、北九州に「戻れる力」があるのだと示すことになる。それはサポーターへの強いメッセージになるし、チームを離れる選手へのはなむけにもなろう。「今年は昇格できなかったが、チームは来年、再来年へと続いていく。来年に繋がっていくような終わり方が大事。それは今年のチーム全員の責任だ」。一つになって戦い、未来の可能性を開くため、重く大きな鍵を持ちピッチのど真ん中からチームを動かしていく。

文:上田真之介(北九州担当)


明治安田生命J3リーグ 第33節
11月26日(日)14:00KO ミクスタ
ギラヴァンツ北九州 vs アスルクラロ沼津

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