【琉球 vs C大23】 ウォーミングアップコラム:壁を乗り越え続けるFW中川風希が追い求める形

2018年4月6日(金)


「そんな話すことないですよ」。

今季2ゴールを挙げ、琉球のFWとして最前線に立ち続ける中川風希(写真)は、はにかむ表情をいつも見せながら私にそう語りかけてくる。だからこそ、その笑顔とは裏腹に自身が抱えるプレッシャーを跳ね返そうとしている必死さは、日が経つごとに増しているのが感じられる。

「試合に出続けるようになり去年よりもプレーに余裕が生まれてきたと思っています。だからこそ目に見える結果を残さなければという思いが強くなっています」。

昨年8月に琉球に加入した中川は、当初はトップ下のポジションで得意のドリブル突破から攻撃を司るゲームメーカーとしての色が濃かった。しかし今季、キャンプ時の練習試合で結果を残し続けたことにより、ポジションをひとつ前に上げてワントップでプレーすることが常となっている。攻撃重視の琉球においてその最前線に立つということはチームが彼に何を求めているのか、一目瞭然である。

「僕が得意としているドリブルやゴール前での動き、ラストパスといった部分はFWというポジションでも生かされると思っていますし、トップ下でプレーしていたとき以上にそのチャンスは増えていると感じています。それに加えて今は、ゴールという目に見える結果を求められている。チーム内に攻撃力の高い選手がひしめく中、結果を残さなければすぐにポジションは奪われてしまうという危機感はここ最近痛烈に感じています」。

開幕戦の富山戦では1ゴール1アシストの活躍で勝利に貢献した中川。続く第2節の北九州戦では徳元悠平のゴールをおぜん立てした。また続く第3節の鳥取戦でも先制ゴールを決め、彼の存在は確固たるものと感じられた。しかし、第4節・群馬戦、第5節・福島戦では目に見える数字を残すことができなかった。FWだからこそ求められる結果、そしてそのプレッシャーを感じるという経験はプロになってから初めてのことだろう。ただ、中川のコメントから伝わるのは悲壮感ではなく、闘争心のほうだ。

「自分はエゴイストだと思っているので、なりふり構わずゴールに執着したい。自分が活躍するということは必ずチームの成績に繋がっていくはず。バン(播戸竜二)さんという存在も自分にとって大きな影響を与えてくれている。彼のように自分にボールを出したくなるような動きを追求していきたい。目標は2ケタゴールですから」。

これまで様々な壁に直面しつつも常に乗り越え続けてきた中川風希。琉球のFWとしてのプレッシャーに耐えながらそれでも成長し続けるその姿がピッチ上で躍動した時、人々に喜びを与えられる真のエースとなることだろう。

文:仲本兼進(琉球担当)


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