【仙台 vs 広島】 ウォーミングアップコラム:ベテランとなった関口訓充は、学び続けるとともに、その経験を伝える

2018年5月11日(金)


練習を終えた仙台の選手を待っていると、奥の方から高めの声が聞こえてくる。6年前にも聞いたような、チームメイトやスタッフになんやかんやとかけるその声は、関口訓充(写真)のものだった。しかし帰り道をつかまえて話を聞けば、6年前とはまた違った内容の言葉が自然と出てくる。
「湘南戦の後半ではあれだけ攻められてもPKでの1失点に留められましたし、自分が(交代で)退いた後も含め、チームとしてよく耐えられた試合でした。ああいう苦しい時間帯にも、たとえばコンパクトな陣形でできたこととか、最終ラインも切れることなくできたこととか、ピッチの中で一つひとつできることを修正できたということが、チームとして大事だと思っています」

関口は4月10日に、仙台に加わった。2004年から2012年までのプロ生活をこの地で過ごし、浦和とC大阪で経験を積み、新たに40番をつけた仙台のユニフォームを着て戦うこととなる。かつてはスピードに乗ったドリブルや、猪突猛進型のプレッシングが特徴だった若手選手も、今は32歳のベテラン選手としてチーム全体を見渡す発言が増えるようになった。

彼の言葉にある湘南戦というのは、先日5月6日の明治安田J1第13節のこと。関口は仙台加入後初めての先発出場を果たし、64分間プレーした。
関口は今季の序盤は所属先がなく、J公式戦での試合勘はまだ戻っていない。それに、加入した頃も今も、3月31日から始まった試合間隔の詰まった日程の中にいる。練習試合で慣らすこともできず、ぶっつけ本番に近いかたちで出場したこともある。

それでも渡邉晋監督は練習などでの関口の調子を見て、左のウイングバックで先発起用した。関口は自分のサイドを起点とした湘南の速攻に対して懸命に食らいつき、返す刀でサイドを駆け上がった。椎橋慧也ら周囲の選手とも声をかけ合って、3-1の勝利に貢献した。渡邉監督は関口の左サイドでのプレーについて言及するとともに、「チームを鼓舞する姿勢や声は、今のチームに必要なものだと私は感じていた」と、J1リーグ戦で5試合勝利がなかった仙台にとって、あの声の意味もまた大きかったことを明かした。

もちろん、これからもチーム内競争は続く。関口は、仙台の複雑な戦術をもっと理解し、実践して出場機会をつかまなければならない。
「チームによって戦術は違うので、仙台でもっとやるべきことを実践できるようにならなければいけません。展開によって心がけることなどは、僕も今までにいろいろな指導者の下でやってきて、『こういうときはこうするといいな』ということは学んできていて、そこにその時の状況を照らし合わせてやっているところはあります」

新天地で自ら学ぶ過程において、経験を積んだ今だからこそできるものを、関口はその声などでチームに伝えようとしている。

文:板垣晴朗(仙台担当)


明治安田生命J1リーグ 第14節
5月12日(土)16:00KO ユアスタ
ベガルタ仙台 vs サンフレッチェ広島

ユアテックスタジアム仙台(ベガルタ仙台)
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