【千葉 vs 山口】 ウォーミングアップコラム:兄にゴールシーンを見せたラリベイが「上位に食らいついていく」ための得点を狙う

2018年6月1日(金)


明治安田生命J2リーグ第15節・横浜FC戦で一時は1−3と2点差のビハインドという苦境に追い込まれながら、最後は90+6分の清武功暉の劇的な同点ゴールで3−3と引き分けた千葉。その試合で得た勝点1をより意味のあるものにするために、そしてJ1昇格という目標達成を目指して順位を上げていくために、前節(第16節)の熊本戦は非常に重要な一戦だった。
だが、その試合の千葉は、7分に熊本にとって狙いどおりという形での先制ゴールを奪われるという最悪のスタート。しかし、34分にCK後の流れからの矢田旭のボールをラリベイがヘディングで落とすと、増嶋竜也がGKと交錯しながらも移籍後初得点となる同点ゴールを奪い、49分には山本真希のクロスを指宿洋史が落としたのを受けたラリベイ(写真)が、DFを背にした状態から反転してのシュートを決めて逆転した。
「自分のシュートだけではなくて、それまでの流れも素晴らしかったですね。まず考えたのは、タカ(船山貴之)がフリーだったので、タカにパスを出すことも考えたんですけども、あの場面では自分がシュートを打ってやろうという気持ちがあって、最終的にシュートを選択しました。まず大事なのは、あの場面でしっかりシュートを決めることができて、チームにとっても(2−1と逆転する)大きなゴールだったと思うのでよかったです」
その試合の千葉は、さらにホルヘ サリーナスが千葉への加入後初得点となるダメ押しゴールを奪い、3−1の逆転勝利を収めた。千葉にとって勝利はもちろん大きいが、千葉への加入初年度の昨季に19得点をマークした点取り屋が調子を上げてきたのも大きい。

昨季はコンスタントにゴールを重ねたラリベイだが、今季はマークがより厳しくなったのに加え、軽傷もあって彼本来の動きのキレが鈍りがちに見える試合もあった。チームの攻撃の形としても、ラリベイが得意とするポストプレーは見られるものの、彼がいい状態でシュートを打てるシーンがあまりなかった。ともにプレーする船山貴之や町田也真人が「ラリベイにもっと点を取らせるような形を作りたい」「ラリベイはゴールどころかシュートもあまり打てていないので何とかしたい」と気にかける言葉を口にしていたほどだった。
ラリベイは長身を生かしたヘディングはもちろん両足でのシュートのゴールなど得点パターンは多彩で、中でもDFを背負った状態から反転してのシュートでのゴールは、千葉サポーターの中にはラリベイの調子のよさのバロメーターとして見ている人もいるようだ。

「サポーターの皆さんの熱気をすごく感じるので、やっぱり自分自身も盛り上がりますよね。ゴールを決めるということはいつでも素晴らしいし、やはりサポーターの前で決められるとさらに嬉しいですね。それに、あの試合は自分の家族、そして兄と兄の家族も観戦してくれて、彼らの前で決められたのも嬉しかったです。これをきっかけに、これからたくさんのゴールと勝利を奪っていければいいなと思います」。
アルゼンチンが母国のラリベイの家族にとって日本は遠い。来日してラリベイのゴールが見られたことについて、ラリベイの兄がどんなことを言っていたか聞いてみた。
「『すごく感動した』と言っていましたね。日本はすごく遠くて大変なんですけど、家族も連れて来ていたし、実際にここに来て見て、ジェフというクラブも日本という国も素晴らしいという印象を受けたらしいです。兄たちは帰国することになったんですけども、帰る直前にあの試合があって、実際に僕のゴールを見ることができて『とてもいい思い出になった』と言っていました」。

歴史が好きだというラリベイは、昨年の6月にインタビュー取材で「日本で行ってみたいところは?」と質問すると、「広島です。本で読んだことがあって、原爆を投下された町ということで、日本という国をイメージした時には、常にその町の名前は自分のイメージの中にありました」と答えたほど、日本のことを学んでいる親日家だ。その彼の思いがゴールという形で実って、彼の兄に日本での素晴らしい思い出を作り出したのかもしれない。

首位争いを演じている山口との対戦での連続ゴールを期待していることを伝えると、ラリベイはキッパリとこう言った。
「まずは勝利ですね。そして、上位のチームに食らいついていきたいと思います」。
スタートダッシュとはならなかった千葉だが、ラリベイが調子を上げ、より多くゴールを奪うにつれて勝ち星を重ね、順位が上がって行くのは間違いない。

文:赤沼圭子(千葉担当)


明治安田生命J2リーグ 第17節
6月2日(土)17:00KO フクアリ
ジェフユナイテッド千葉 vs レノファ山口FC
フクダ電子アリーナ(ジェフユナイテッド千葉)
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