【新潟 vs 千葉】 ウォーミングアップコラム:マルチな守備の人・原輝綺は、90分以内に進化する。

2018年7月28日(土)


市立船橋高校から加入して2年目。今シーズンもMF登録の原輝綺(写真)を、鈴木政一監督は、4-4-2のボランチ、4-1-4-1のアンカー、4バックの右サイドバック、センターバック、さらに3バックの一角と、あらゆる守りのポジションで起用する。

昨シーズンの開幕戦に先発ボランチで抜てきされたことからも、そのポテンシャルがうかがい知れる。だがサイドバックにコンバートされたシーズン途中から出番は減り、結局リーグ戦出場は18試合にとどまった。J2に降格した今年は25節終了時点で22試合に出場。中心選手への道を歩んでいるが、低迷するチームの中で試練は続く。

プレーするのは新潟ゴール近く。失点に絡むこともある。激しい点の取り合いとなった前節の東京ヴェルディ戦(●3-4)では、試合開始4分、ショートCKからフリーで上げられたクロスをオウンゴールしてしまった。前々節の山形戦(〇2-1)では、GKアレックス・ムラーリャのゴールキックミスを断ち切れず、自分のところでボールロスト。懸命に戻って取り返そうとした自身の足にシュートが当たり、軌道が変わって失点する憂き目に遭った。

どちらの失点も、「自分のミス」と言い訳は一切なし。責任と真正面に向き合う。打ちのめされても、そのたびに立ち上がり、ボールに向かっていく姿は、明日のジェフ千葉戦翌日に20回目の誕生日を迎えるという若さを忘れさせる。

驚くべきは成長スピードだ。そのスピード感は“試合を重ねるごと”より早く、90分の内の変化となって表れる。180㎝、72㎏というサイズもあるのだろう。相手は、例えば前節のドウグラス・ヴィエイラのように、大型FWをしばしばぶつけてくる。高さ、パワーでごり押しする相手に対し、思考力に裏打ちされたポジショニングを駆使して応戦する。

「一発で入れ替わられないことを前提に、一番はインターセプトを狙います。でも、背負われ方によっては個でボールを奪い切れないし、ボランチの助けも必要になる。どんな選手にも得意、不得意があって、自分の持ち味はもう一人のCBやサイドバックのカバーの部分。このチームで半年以上やっているし、互いに気遣いながらプレーすれば、しっかり守れるはずです」

今、受け身にならずに守れる理由の一つが、チームの攻撃にポジティブな変化を感じられつつあることだ。

「ボールを持つ時間が増え、その中でパススピードを変えたり、一体感も出てきています。ボールを持てれば、それだけ相手を走らせて消耗させられるし、ピンチの数も減る。CBも自信を持ってビルドアップに関わることができています。相手を押し込めるようになって、後ろから見る景色が明らかに変わってきた」

右のインサイドキックでビシッと通すミドルパスは、チームの大きな武器だ。飛ばしのパスや前線に打ち込むくさびのパスの本数は、ビルドアップのクオリティーに比例する。明日の相手である千葉も、ラリベイという屈強なFWを擁する。戦いを進めながら、攻守でどう適応し、上回っていくか。マルチな守り人は、刻々と進化する。

文:大中祐二(新潟担当)


明治安田生命J2リーグ 第26節
7月29日(日)18:00KO デンカS
アルビレックス新潟 vs ジェフユナイテッド千葉
デンカビッグスワンスタジアム(アルビレックス新潟)
みんなの総合評価 (4.4)
臨場感 (4.2)
アクセス (3.7)
イベント充実 (3.9)
グルメ (4.4)
アウェイお楽しみ (4.1)

1万円分の旅行券が10名様に当たる!スタナビ「スタジアムグルメ」投稿キャンペーン!

移籍情報