【北九州 vs 藤枝】 ウォーミングアップコラム:放つクロスは勝利への放物線。井上翔太がゴールシーンを作り出す!

2018年9月28日(金)


夏の中断明け以降、柱谷哲二監督はFWの組み合わせやGKの変更などを行ってきた。コンディションによる理由も含まれるが、最適解を見つけるための模索という側面も含まれる。前節はフェホとダヴィという特徴的なブラジル人FWを並べ、途中出場に回った池元友樹がゴールを奪取。試行錯誤しながらも得点は前半戦よりも増えてきた。

その一方で組み合わせを変えていないのが中盤や最終ライン。特に中盤は攻守にわたってポイントになり、サイドハーフの井上翔太(写真)は村松大輔とのパス交換からチャンスを作り出す。「ボランチとサイドバックと僕とで崩すというのは意識している」。井上はそう話して、ポジションの近い村松や藤原奏哉、それに野口航などとの連係からボールを前に出す。

3節前になるが、ミクスタで行われた第22節富山戦では左足でクロスを上げ、それがそのままゴールに吸い込まれた。ボックス内には長身のフェホがいて、誰もが彼がボールに飛びつくだろうとイメージしていた中でのゴール。井上自身も「フェホがターゲットでいたので、チームとしてサイドからのクロスは意識していた」と話し、息が合ってきている野口からパスを受けると、ためらうことなく「触れば入るボールを上げた」。

確かにフェホが飛び込んでもゴールインしたかもしれないが、触ればOKの優しくコントロールされたボールだったからこそ、ボールは白い枠の中へと落ちていった。ただ、同節で勝って以降は2連敗。入りの悪い試合があり、井上は「精度の部分ではまだまだ。練習でやっていくしかない」と強調する。しかし、素地として持っているクロスの精度やタイミングはやはり武器となるもの。井上らしさを表現できた富山戦でのゴールシーンは再演したい。

その上で心がけるのは「3人目の動きだったり、3人で崩す形」。ターゲットこそ長身だが、北九州が目指すのはロングボールを放るサッカーではない。コンビネーションを駆使し、時には周りを気遣いながらプレーして、ボールを運ばなければならない。それは経験のある井上に求められる役目でもある。

29日は藤枝を迎えてのホーム戦。前回対戦では2-1で競り勝っているが、連敗を脱出するにはもっと前のめりにサッカーを進め、組織的に崩していきたい。「最後の部分で守れているというのはいいと思う。でも、全体的に前で取りたいというのはある。前で取れたら攻撃にもっと力が使える」。高い位置で奪い、コンビネーションを使って崩し、最後は放物線を描く高精度のクロスで決定機を作る。井上翔太が羽ばたくほど、白星に結実する可能性は高くなる。

文:上田真之介(北九州担当)


明治安田生命J3リーグ 第25節
9月29日(土)18:00KO ミクスタ
ギラヴァンツ北九州 vs 藤枝MYFC

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