【栃木 vs 東京V】 ウォーミングアップコラム:献身なるアレックスに再びチャンスと歓喜の瞬間は訪れる。

2018年9月29日(土)


ひたむきにチャンスを待ち続けたアレックス(写真)にゴールは生まれた。前節京都戦、栃木で初スタメン初出場を飾ったアレックスは、迎えた27分、訪れたファーストチャンスを見事に決め切った。

今夏、J3の鹿児島から加入したアレックスは前節の前まで4試合連続でベンチ入りしながら出場できず、栃木デビューがお預けになっていた。

「前向きですよ。チームの状況次第で監督は色々な選択をするものです。自分は監督にとっての一つの選択肢に過ぎないし、単に選ばれなかっただけです。何よりもチームが勝つことが大事です。ただ、もしもチームが自分のことが必要になったときに、しっかりと結果を出せればいいと思っています」

前節京都戦の前にはそう話していた。アレックスは今季加入したJ3の鹿児島でも出場機会を得られていなかった。だが、腐る様子など微塵も見せず、日々の練習に黙々と励んでいたと聞く。
その姿勢は栃木に来てからも変わらなかった。全体練習が終わると、公式戦に出ていない自分は走る量が足りていないから、という理由も含めて一人黙々とグラウンドを走る姿があった。

前節京都戦はそれまで1トップに君臨してきた大黒将志が京都との契約上出場不可となり、アレックスについに出番がやってきた。そしてチャンスを活かし、ゴールを決めて見せた。メンタル面も含めた、入念な準備の賜物である。

「自分の中では試合に出ても、出なくても、とにかく準備をし続けること、チャンスが来たときのために備えることを常に大事にしています。今回はチャンスが来て、結果を掴むことができた。努力した成果だと思っています」

それは信じて歩んできた道が間違いではなかったと自信を深める一試合となった。
アレックスは栃木でのデビュー戦で初ゴールを決めた翌週も何も浮かれることなく今まで通りの様子だった。全体練習後には「京都戦ではフィニッシュの精度に課題が出た」といい、大黒将志らの輪の中に入っていき、シュート練習のボールを一本一本大事に蹴り込んでいた。
アレックスの日々は変わらない。ただ、試合に出るのか、出ないのか、わからない中で日々の練習に集中し続けることはそれほど簡単なことではない。

「ブラジルのユース時代に色々なチームに行くなかで、チームが何かを成し遂げたい、タイトルを獲りたい、優勝したいと本気で思っているならば、11人ではなくてチーム全体、グループがどうあるべきかがとても大事だ、とよく教わりました。一人がチームのことを思いながら犠牲心をもって貢献することがとても大事なのだと。それを一人ひとりが強く思えば思うほど、チームはより高い目標も望むことができる。逆に、どれだけ良い11人がいても団結ができなければどんな目標にも到達できないのだと」

今季は残り8試合。栃木デビューと初ゴールを決めたアレックスに「残り試合で成し遂げたい個人的な目標」について聞くと、やはり、こう返ってきた。

「自分が試合に出ても、出なくても、とにかくチームのことを思いながらしっかりと準備をすること、できるだけチームがよりよい順位にいられるように何かしらの貢献をすること。それが自分の目標です」

その強い意志はチームファーストへと向けられる。そのための準備は絶対に怠らない。献身なるアレックスに再びチャンスと歓喜の瞬間は訪れるだろう。

文:鈴木康浩(栃木担当)


明治安田生命J2リーグ 第35節
9月30日(日)14:00KO 栃木グ
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栃木県グリーンスタジアム(栃木SC)
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