【琉球 vs 群馬】 ウォーミングアップコラム:困難な経験を力に変える中川風希。地の利を活かし悲願に挑む

2018年11月2日(金)


持ち味の正確なパスとボールキープに加え、今シーズンはゴール前での決定力にも磨きがかかる中川風希(写真)。これまで全28試合に先発出場し13ゴール10アシストを記録する彼はJの全カテゴリーの中で唯一、二桁のゴールとアシストをそれぞれマークする選手だ。

「ドリブルで仕掛けてゴール前での動きやラストパス、そしてシュートで数字を残しながら自分の個性をアピールしていきたい。今季は二桁得点を狙っているのでもっとストイックにゴールを目指し、自分の活躍がチームの勝利に直結できればと思っています」。リーグ開幕前にそう話した中川は今日に至るまで有言実行を果たしている。

しかし、すべてが順風満帆にいったわけではない。第3節まで2ゴール2アシストを決め波に乗ったかに見えたものの、自身のリズムを作るきっかけとなるゲームメイクに苦労し、その後の8試合、数字に残る結果を示すことができなかった。「攻撃を作る際に自分がどう参加するかだとか、いくぞというときに自分がボールを失わせてしまったり、悩みながらプレーをしていました」。

悩み抜く中、転機が訪れたのはホームで行われた第12節・長野戦。相手の執拗なマークをくぐり抜けながらスペースを利用して正確なパスを披露し続ける中川は65分、瞬時の判断でゴール前にラストパスを送ると、そのボールを和田凌が沈め、自らのプレーでその閉塞感に風穴を開けた。「前線のスペースに走っているのが見えたので、タイミングとコースを見計らいパスを出しました。特に練習でそういうプレーをしていたわけでなく、一瞬の感覚。試合を重ねることでプレーの幅は広がり、気持ちに多少の余裕は生まれてきました」。

その後の中川はこれまでのうっぷんを晴らすかの如くゴールに絡み続け、ストイックさを保ちながら悲願達成に向かい今日までに至っている。

今節の群馬戦。チームは勝点1を積み上げることでJ2昇格とJ3優勝が決まる。しかし、それを目前にしているからこそ中川は過去の苦い思い出がよぎる。「スペインでプレーしていた時、あと1勝で昇格できるという段階でプレッシャーからなのか勝てなくなってしまって。当時の監督も結果が残せない選手に詰め寄ったりして雰囲気が悪くなり、結果的に昇格することはできませんでした。思い出したくない記憶ですが、J2昇格とJ3優勝を果たしてそれを払拭させたいですね」。

「今度のホーム戦、(ゴールを)決めてくれるよな」。

金鍾成監督との契りにうなずく中川は、今季9ゴールをマークするホーム戦に向けてふつふつと闘志を燃やす。苦境を乗り越えながらも自らの価値を高めてきた一年間の集大成。新たなステージに足を踏み入れるべく、観客を沸かせる輝くプレーをきっと見せてくれることだろう。

文:仲本兼進(琉球担当)


明治安田生命J3リーグ 第30節
11月3日(土)18:00KO タピスタ
FC琉球 vs ザスパクサツ群馬
タピック県総ひやごんスタジアム(FC琉球)
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