【G大阪 vs 湘南】 ウォーミングアップコラム:遠藤保仁が、J1通算600試合出場に王手。

2018年11月9日(金)


前節の浦和レッズ戦で、J1通算出場試合数は599に。今節、湘南ベルマーレ戦に出場すれば、フィールドプレーヤーでは初のJ1通算600試合出場を達成する。

昨年まではJ1出場試合数ランキングの首位を走るGK楢﨑正剛(名古屋グランパス/631試合)、2位のDF中澤佑二(横浜F・マリノス)の背中を追いかけてきたが、今年に入り、中澤を抜いて2位に。かつては「ナラさん(楢崎)も佑二さん(中澤)も記録を伸ばし続けるだろうし、まず抜くことはないでしょ」と冗談めかして話していたが、いよいよその楢崎の背中も見えてきた。しかもそのほとんどの試合で先発出場してきたのは特筆すべきだろう。チームを率いる宮本恒靖監督も、そのパフォーマンスに太鼓判を押す。

「試合の中で時間を作るとか、『このタイミングで流れをこう引き寄せよう』とか、ヤット(遠藤保仁)がピッチ上での流れに応じてゲームをコントロールしてくれているのはすごく感じます。今ちゃん(今野泰幸)と何気ないパス交換をしながら、時間を作って前線の選手を動かすとか、二人の絶妙なコンビネーションでヤットが前にいくタイミングを今ちゃんが中盤でマネージメントするというシーンも多いですしね。こちらが一つ言えば、二つ、三つくらいまで理解した上でプレーに移す、味方により噛み砕いてプレーや言葉で伝えてくれるのは、ベテランならではの存在感だと思っています(宮本監督)」

そうした遠藤に牽引され、チームは現在7連勝。今季の序盤から長く続いた降格圏での苦しみが嘘のように息を吹き返し勝ち点は42に、順位を9位に上げた。相変わらずの混戦で未だ残留確定ではないものの、今の勢いは決してフロックではないはずだ。遠藤も手応えを語る。

「ツネさん(宮本監督)が就任して、守備が安定し始めたのも1つですが、何より『攻撃』のところで、ようやく個性が活きる、型にはまらない攻めができるようになったのが大きい。それはシーズンの途中から、過去のガンバを知らない千真(渡邉千真)や康介(小野瀬)といった選手が前線に加わって、その個性がスムーズに発揮されたことに牽引された部分もあったと思う」

一方、好調をきたす彼自身のパフォーマンスについて話を振ると、「特別なことは何もやっていることを変えていない」と涼しい顔。通算記録についても「正直、気にしていないけど」とした上で、これまでのキャリアに思いを馳せた。

「ナラさんはフリューゲルス時代からお世話になっている人で、フリューゲルス出身の残りの二人が1位、2位というのは誇らしいことだし、そのナラさんも、佑二さんも日本代表でも一緒に戦ってきた方たちで、その人たちに数字上近づけているのは素直に嬉しい。ただ600試合を達成したからと言って、タイトルを獲れるわけではないですから。僕にとって重要なのはどれだけチームに貢献できるかなので、この先も常にスタメンで出れるように努力していきたいです」

38歳になった今も『努力』という言葉をさらりと言ってのける。若い頃から実直にサッカーに向き合ってきた遠藤が唯一無二の存在であり続ける理由はそこにある。

文:高村美砂(G大阪担当)


明治安田生命J1リーグ 第32節
11月10日(土)15:00KO 吹田S
ガンバ大阪 vs 湘南ベルマーレ

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