【町田 vs 東京V】 ウォーミングアップコラム:逆点優勝の可能性を残して迎える最終節 深津康太が語るゼルビア躍進3つの理由

2018年11月16日(金)


J2は4チームに優勝の可能性がある。FC町田ゼルビアは勝点75(得失点差+18)の3位でJ2の最終節を迎えている。

1位・松本が勝点76(得失点差+20)、2位・大分は勝点75(得失点差+25)で、得失点差は町田が一番不利。4位・横浜FCは勝点73(得失点差+18)で、3強を追っている。

町田の逆転優勝は下記の状況下で起こる

【ケース1】町田が勝点3→松本&大分は勝点1以下

【ケース2】町田が勝点1→松本は2点差以上の勝点0、大分勝点0、横浜FCが勝点1以下


【ケース2】の確率は極めて低く、町田の狙いは「勝利を掴んで優勝の可能性を高める」展開に尽きる。

ゼルビアの歴史、躍進は深津康太(写真)と共にある。彼は2009年に当時JFLだったこのクラブへ加入して2季プレーし、「働きながらプレーし、夜に練習する」環境も経験した。

彼は11年に東京ヴェルディへ“個人昇格”を果たしたが、13年からゼルビアへ復帰。そこから6年連続で、このクラブで守備の大黒柱を担っている。181センチの身長はCBとして考えると「中型」だが、コンタクトプレーとヘディングはべらぼうに強い。よく通る声でコーチングを飛ばし、周りを鼓舞しポジションを修正する統率も見事だ。

今季で34歳、プロ16年目の彼だが優勝は未経験。彼が「高校のとき国体で優勝した」と言うので調べてみると、2002年のよさこい高知国体だった。

深津はこう口にする。

「チャンスがある中で、最後にもう一試合できるのは幸せなこと」

ゼルビアの選手人件費はJ2でも最低レベル。常識的に考えれば、そんなクラブは優勝争いに絡まない。相馬直樹監督は「僕は無理しか言ってないですから」と漏らしていたが、選手たちは他クラブより明らかに高度な要求に応え、力を出し切っている。

深津は今季の躍進について理由を三つ挙げる。一つは「守備のメリハリ」だ。

「ゼルビアのやり方は見ての通り変わらないけれど、前から行くだけでなく、行けないときは引いてみたりということを、今年は上手く使いながらやれた」(深津)

二つ目は終盤の勝負強さと、それを支えた決定力だ。

「(平戸)太貴という素晴らしいキッカーはいるけれど、途中から入ってくる選手に決め切る力がある。いいキッカーがいて、ちゃんと一発で沈められる選手がいるのがゼルビアの強み」

彼が強調した三つ目の理由は自陣への「戻り」だ。

「何が変わったって、戻るところを必死に戻るようになった。ボールに対して必死に身体を投げ出すようになった。そこが大きいと思います。出て戻るのは当たり前だけど、際の部分で身体を張れるようになった」

最終ラインを高く上げて、前重心でプレスに行くのがゼルビアのスタイルだ。奪われてもすぐ切り替えて蹴らせない状況を作って押し込めればベターだが、「蹴られた」ときは長い距離を全力で戻る必要がある。過酷なネガティブ・トランジションを、夏場や試合残り10分といった状況でも“やり切れた”のが今年のゼルビアだ。

皆さんもご存知のように、来シーズンのJ1ライセンスを持たないゼルビアは2位以内に入っても昇格ができない。一方で昇格が無いからといって、やる気を失う選手は一人もいなかった。そういう戦いへの姿勢は結果以上に貴いものかもしれない。

ゼルビアにはサイバーエージェントという強力な親会社が付いた。クラブはより大きく強くなっていくだろう。しかし誰が何と言おうと2018年のゼルビアは「特別」だ。優勝の可能性を残して最終節を迎える状況を作った選手たちへ感謝するともに、最後に最高の雰囲気の中で戦う彼らの真価を目に焼き付けたい。

文:大島和人(町田担当)


明治安田生命J2リーグ 第42節
11月17日(土)14:00KO 町田
FC町田ゼルビア vs 東京ヴェルディ
町田市立陸上競技場(FC町田ゼルビア)
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