【仙台 vs 鹿島】 ウォーミングアップコラム:まだまだ前へ、そして高みへ。ホーム最終戦に向け、渡邉晋監督はさらにチームを鍛え続ける

2018年11月23日(金)


「何となく、じゃだめだ! 立ち上げの日から今のプレーだけで満足しないで、もっとどうしたいのか、互いに要求していけ!」
11月14日の泉サッカー場に、渡邉晋(写真)監督の声が響いた。

10日の明治安田J1第32節で、2位の広島を相手に1-0で勝利。最近は5試合勝利に恵まれなかったチームだが、そこで歩みを止めずにもがき、試合内容が停滞すれば徹底的に練習中に選手同士でも確認の声を出し合い、苦境を脱しようとしていた。そして、J1リーグ戦6試合ぶりの白星を手にした。

その後、オフが明けての立ち上げ日が14日だった。国際Aマッチ開催の関係で、J1リーグ戦の次節まで準備期間は約二週間と長め。シュミット・ダニエルが日本代表に、板倉滉がU-21日本代表に呼ばれてチームを離れている中、残された選手たちのボール回しを見た渡邉監督は、「もっとできる」との思いで、1セット目を終えてのインターバルで声を上げた。
「リーグ戦が中断期間で、来週も準備できるけれど、だからといって今週のんびりしていていいわけではない。『互いに精度だとか、ボールをもらいたい足や向きなど、もっと要求しろ』と要求をしました。試合が近づけば自然とそうなりますが、(練習再開)初日からやらないと。残り少なくなってきた時期だからこそ、日々を無駄にしてはいけません」

実はその時のボール回しは、今シーズンの当初から比べればパススピードも速まっているし、ボールを持つ側が相手のスペースを見逃さず縦パスをしかける頻度も上がっていたし、攻守の切り替えも速くなっていた。しかし、今の仙台はそこで満足してはいけない。さらに上を目指すためにも、より高いレベルで要求し合う必要がある。6試合ぶりに勝ったし、J1残留も決めた。しかし当初の目的は、トップ5。勝点45の10位という状態で残り2試合を迎えている仙台にとっては、厳しくなっている。それでも可能性が残っている中で、目の前の試合に集中して、勝点を重ねることで、道は開ける。

2014年4月にチームを率いてから5季目の終盤を迎えた渡邉監督は、主力選手が移籍したりけが人が多く出たりする時期を迎えても、コツコツと仙台の緻密な組織をヴァージョンアップさせてきた。そのことを、勝利をもって証明したい。だからこそ、この準備期間は、今までにも増して、質の向上と、その先の結果を、指揮官はチームに要求する。

先の声の後、互いにパスを受けたい位置などを選手たちは要求し合い、ボール回しの質はさらに上がった。そして引き締まった2週間の準備を経て、チームはホーム最終戦にのぞむ。代表から帰ってきた板倉も、別メニュー調整日に「すぐにでも入りたい」と口にした雰囲気を練習から感じ取り、シュミットは「代表で感じた攻守の切り替えの速さをチームでも要求し、もっと良くしていきたい」と、さらなるレベルアップの要素をチームに取り込もうとしている。

「チームには『この一年間、何を目指して、どう挑戦してきたのか、それに正々堂々とチャレンジしよう』という話をしました。そういう90分間にしたいですね」と、渡邉監督はACL王者の鹿島を迎えるホーム最終戦への意気込みを口にした。この指揮官の下、自らを高める続けるチームは、強大な相手に対しても練習の成果を出そうとしている。

文:板垣晴朗(仙台担当)


明治安田生命J1リーグ 第33節
11月24日(土)14:00KO ユアスタ
ベガルタ仙台 vs 鹿島アントラーズ
ユアテックスタジアム仙台(ベガルタ仙台)
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