【横浜FC vs 東京V】 東京V側ウォーミングアップコラム:ピンチはチャンス。井上潮音が内田不在の不安を乗り越え、1ランク上の選手へ。

2018年12月1日(土)


「もしプレーオフに出られたら、去年よりも今年の方がチャンスはあると思っている」。
プレーオフ進出が現実味を帯びてきたリーグ戦終盤のある日の囲み取材で、ロティーナ監督が珍しく「もしも」の話をしたことがあった。そしてその言葉通り、昨年できなかった初戦突破を果たした東京V。先週行われた1回戦では、大宮を相手に1人退場者を出しながらも、後半26分に平智広の挙げた1点を見事に守り切った。ただでさえ年間順位6位での進出であり、アウェイゲーム、さらに引き分けでも相手が勝利となるレギュレーションだった中、さらに10人での戦いという厳しいビハインドを乗り越えての大金星に、チームの絆はより深まったことは確かである。勢いそのまま、横浜FC撃破に挑む。

とはいえ、昨季就任してから指揮官が全幅の信頼を寄せ、重用し続けてきた内田達也の退場処分による出場停止は痛いと言わざるをえない。攻守の要としてチームの中心を担ってきただけに、影響は決して少なくないだろう。そこで注目したいのが、ここ最近、内田とダブルボランチを組むことが多い井上潮音(写真)だ。「内くん(内田)がいることで、僕は本当に気を使わず自由にやれていた部分が多い」と、本人も、自分にとっての存在の大きさを熟知している。だからこそ、組む相手が変わることで、「どうバランスを見ながら攻撃も守備もやっていくかが大事。周りの選手との関係性をいつも以上に意識しながらやりたい」。内田のおかげもあり、ここ数試合、『周りを生かすことで、自分も生きる』という、本来の持ち味を発揮する中で勝利に大きく貢献できていたが、バランスに気を使いすぎるあまり、その長所が消えてしまうことだけは避けたい。前の試合同様、背番号20がボールによく絡み、前に向けて“らしさ”を発揮できるかが、この試合の1つの鍵を握りそうだ。

状況によっては、ゲームコントロールも任される身。「焦らず、前半0−0で折り返せればすごくいいと思う」と、理想的な試合展開を想像する。「点を取るのは前半じゃなくてもいい。焦らず、じっくり自分たちのサッカーをして、できるだけ長い時間0−0の状態を続かせて、最後、90分間の中で取れればいいと思っている。失点さえしなければ、どこかで必ずチャンスは来る」。

ロティーナ監督から守備をきちんと教わり、今までとは違った面からも大きな成長を実感できているという。「このチームで『チームに貢献する』というのは、守備での貢献が大きい。監督は、例えば攻撃のプレーが悪くても、守備が良かったりすると代えない。だからこそ、余計に守備を意識するようにもなりました」。守備面での貢献にも楽しさを見出せたことで、「試合が終わった後の満足感や納得できる気持ちは、ここ数試合が今季の中で一番」だと、充実感を口にする。

「考えすぎるのは本当に良くない。とにかく、いつも通り、思いきりやりたいと思います」。誰と組んでも長所を発揮できるか。東京Vの貴公子の真価の見せどころだ。

文:上岡真里江(東京V担当)


J1参入プレーオフ 2回戦
12月2日(日)13:00KO ニッパツ
横浜FC vs 東京ヴェルディ
ニッパツ三ツ沢球技場(横浜FC)
みんなの総合評価 (4.2)
臨場感 (4.7)
アクセス (3.6)
イベント充実 (3.4)
グルメ (3.2)
アウェイお楽しみ (2.9)

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