【山口 vs 柏】 ウォーミングアップコラム:壁の先へ。三幸秀稔が挑む19年版山口スタイル

2019年2月23日(土)


「昨年の8位は過去最高順位だったが、満足のいく結果ではなかった。何が足りなかったか、今シーズンに入る前にすごく悩んで考えた」

2月21日に公開で行われた開幕前の記者会見。三幸秀稔(写真)はそう胸中を語った上で、決意を口にした。「キャンプとプレシーズンマッチである程度の結果は得られた。そこをベースに、勝てるサッカーという部分と、勝つためにプレーするということを強く思って頑張っていく」

チームのキャプテンを務め、ピッチの中ではど真ん中から盤上をコントロールする。昨季の激闘が終わると、三幸は誰よりも早く山口残留宣言をした。チームのために流せる汗がまだあると心に決め、オフからどうすれば山口を8位よりも上に引き上げられるのか悩み抜いた。

明確な答えこそ出なかったが、ヒントを与えてくれたのは14試合勝ちなしの長いトンネルだった。「最後の1分」を守りきれない試合が続き、内容では上回っていても「最後で勝点が取れなくて上位に食い込めなかった」

チームが始動すると、霜田正浩監督と話し合ったり、サッカー観の合う前貴之やキャンプで同室だった佐々木匠ともコミュニケーションを重ね、勝点を得られるサッカーの再構築に声を枯らした。

もちろん、勝点を得るために何もかもを捨てて守りに入るというわけではない。あくまでも目線の先にあるのはゴール。「相手ゴールに向けてベクトルは太くする。そのためには戦うところ、球際、走るところが一番のベース。それを当たり前にやって、相手のゴールに向かい続けるというのが自分たちの強み。そこはやり続けたい」

そう熱を込め、チーム全体が守勢に入らないよう適切なコントロールにも気を配る。

開幕戦には柏を迎える。相手の要の一人は三幸にとっては旧知の間柄たる小池龍太だ。JFAアカデミー福島の後輩で、山口でも一緒にプレー。「上がってくる質やタイミングはレベルアップしている。なるべくボールを触らせないようにしたいが、そんなに簡単に消える選手ではない」とJ1で活躍してきた後輩を心底からリスペクトする。FWも強力な布陣で、三幸は「自分たちは個人でどうこうできる選手が多いわけではない」と柏のストロングに対して、チームでの対応が必要だと話す。

こうした質の高い相手との試合は、高い授業料から学んだ成果が試される場。ベクトルを前に向けたまま、守り勝つ作業を内包しながら攻めきって勝点を得る――。この困難はチームにも三幸自身にも成長をもたらすだろう。「考えてプレーできることが一番大事。何を変えるというのではなく、ちゃんと対応して90分間、42試合を戦いたい」

昇格圏内という破れなかった壁の先へ。高みに挑むシーズンが始まろうとしている。

文:上田真之介(山口担当)


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