【神戸 vs 鳥栖】 ウォーミングアップコラム:イニエスタに“自由”を。それが勝利への方程式。

2019年3月1日(金)


昨季のウォーミングアップコラム第1回目は「ポドルスキの“センス”を生かすチーム作り」という見出しで始めた。吉田孝行前監督が、ポドルスキに自由を与え、彼を中心にしたチーム作りを進めていたからである。

だが、アンドレス イニエスタ(写真)がシーズン途中に加入すると、その構図は大きく変わることになった。2大スターの共存を模索したからである。

そして2010年ワールドカップ得点王のダビド ビジャが加入した今季、フアン マヌエル リージョ監督はイニエスタに自由を与えた。主なプレーエリアはトップ下だが、彼を“フリーマン”として起用している。

C大阪との開幕戦では、昨季のように左寄りではなく、右にも行けば、ボランチの位置まで降りてパス回しに参加することもある。強いて言えば“ボールサイド”に彼はいる。さらにイニエスタのポジショニングによって、3ボランチの三田啓貴・山口蛍・三原雅俊の取るべきポジションも決まっていく。つまり、イニエスタが常に中心にいるのが今季のスタイルだ。

開幕戦では、ビジャとポドルスキをウイングの位置に配した“ゼロトップ”に注目が集まったが、実はイニエスタに自由を与えることが狙いとしてあった。リージョ監督は試合後、ビジャとポドルスキを両端に張らせた狙いについてこう述べている。

「(ビジャとポドルスキの2人で相手DF5人の意識を引きつけさせ)イニエスタを相手センターバックの遠くでプレーさせることも狙いとしてあった」

つまり、イニエスタにいい状態でボールを持たせ、創造性豊かなプレーを引き出させること。これが勝利への近道というわけだ。

開幕戦の後、ミックスゾーンで囲み取材に応じたイニエスタは「(試合には敗れたが)試合展開としてはこちらもたくさんチャンスは作れましたし、終始互角の戦いだったかなと思います」とコメントしている。表情は笑顔ではなかったが、険しいものでもなかった。ある程度の手応えを、この試合で感じていたのかもしれない。

鳥栖のフェルナンド トーレスを含め、ワールドカップチャンピオン4人の共演が注目される今節だが、主役はやはりイニエスタになるだろう。今季から神戸にやってきた東京オリンピック世代の初瀬亮の、ある言葉が頭から離れない。

「ビジャもルーカスもすごい。でも、やっぱりアンドレスは別格」

文:白井邦彦(神戸担当)


明治安田生命J1リーグ 第2節
3月2日(土)15:00KO ノエスタ
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