【山口 vs 甲府】 ウォーミングアップコラム:90分13キロの佐々木匠。結果への全力疾走

2019年3月1日(金)


山口は今年から試合での走行距離を計測している。走った距離やスプリント回数は現代サッカーでは重要な指標の一つ。J1リーグではすでに実施中で、山口もJ2ながらクラブでの計測に踏み切った。

開幕戦の柏戦で最高値を叩き出したのが佐々木匠(写真)。「山口のレベルと目指すサッカーに魅力を感じた。山口なら成長できる」と決断してJ2リーグ4年目のチームに加入した新戦力だ。戦術で軸となるインサイドハーフでスタメンを獲得し、開幕戦は実に12.8キロを走った。使用している機材との違いがあるためJ1との単純比較はできないが、霜田正浩監督は「匠は代表選手と同じくらい走っていた」と分析する。

ただ、佐々木はトップスコアにも硬い表情を崩さなかった。「結果が伴わないといけない試合だったし、できたところもあれば、課題も残る試合だった。甲府戦に向けて修正しつつ、できたところは継続できるように準備していきたい」。そう試合を振り返り、「走行距離はチームでトップだったが、自分としては守備に走らされたなという感じだった。走れているのはいいことだと思うが、評価につながるかと言えばそうではない。効果的なプレーができるかが大事だ」と自分に鞭を打つ。

それでも13キロ弱を走った90分間は、スタジアムを沸かせるのには十分だった。パスを受けるのを恐れず、スペースがあれば矢のような鋭いドリブルも見せつけ、ゴールに迫った。しかし、試合の流れとともに確かに守備にも走らされてしまった。

持ち味の出せる時間をさらに長くし、自分の色を山口の勝利に結びつけるには、チームへの発信や連動は欠かせない。三幸秀稔や前貴之とは1月の始動後、たちまちのうちにサッカーの方向性が一致。佐々木は「バランスが良くなってくれば自分にもスペースができると思う。そこでは自分の長所を意識したい」と語り、今はポジションの重なる吉濱遼平やパスの送り先となるFW陣などともコミュニケーションを深め、連係の強化を図っている。

今節は堅い守備を見せる甲府と対戦する。開幕戦同様にハードな内容が予想されるものの、連動して動き、道が開けた瞬間に真骨頂を解き放てればゴールは近づけられそうだ。

「J1昇格を目指すのであれば、負ける試合は本当に少なくしていかないといけない。開幕戦だけで切り替えて、あとは全部負けないという気持ちでいく。勝って、チームの勢いに乗れるように頑張りたい」

テクニックがあり、パスにもドリブルにも長けたオールラウンダー。数字はチームのために走れることをも証明した。「今季初勝利もそうだが、これから連勝していかないといけない」。淡々と話す言葉に闘志を宿し、勝利だけを目指して駆け出していく。

文:上田真之介(山口担当)


明治安田生命J2リーグ 第2節
3月2日(土)13:00KO みらスタ
レノファ山口FC vs ヴァンフォーレ甲府
維新みらいふスタジアム(レノファ山口FC)
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