【仙台 vs 神戸】 ウォーミングアップコラム:ひたむきにピッチを駆ける、蜂須賀孝治。サッカーをできる喜びとともに、今季リーグ戦初勝利へ

2019年3月9日(土)


仙台の右サイドを中心に、ピッチ狭しと駆け回る蜂須賀孝治(写真)。今季より副キャプテンを務める彼は、2013年に仙台でプロ生活をスタートさせてから7年目を迎える。

2011年3月11日、彼は仙台大学の2年生だった。あの東日本大震災発生からしばらくの間、チームメイトとともに、サッカーどころか生活の不安を感じる日々が続いたという。しかしその年に、同じ宮城県をホームとしたJ1のベガルタ仙台が、苦しい状況から立ち上がり、ひたむきに戦い、数多くの被災地の人たちにとって希望となっていた。その姿に蜂須賀も勇気づけられた。
「仙台というクラブが、身近になっていきました」。蜂須賀自身も同年4月14日の練習再開後にプレーヤーとしてさらに力をつけ、2012年には仙台のJFA・Jリーグ特別指定選手となる。この年のJ1第34節では途中出場でJデビューを飾り、翌年から仙台でプロとなり、今に至る。

ここまでのプロ生活では大けがによる長期離脱など少なからず苦しい思いもしてきたが、年々基本能力を高めるとともに、プレーの幅を広げている。サイドを何度も上下動したと思えば、自らボールを持ち込んで中央のエリアに進入する。左右両足で上げられるようになったクロスは、何度もゴールをお膳立てしてきた。

昨季は得点力も向上し、リーグ初得点を含む公式戦6得点を記録した。ただし、シーズンの序盤と最終盤に負傷離脱して、悔しい思いをした。今季は久しぶりにキャンプでフルメニューをこなし、開幕から逞しく戦う姿を見せている。

今節、仙台がリーグ戦で今季初勝利を目指す相手は、神戸。タレントぞろいのチームとの対戦で注目が集まるが、勝利は譲らない。「泥臭く這いつくばっても、どんな地味なゲームでも1点をもぎ取りたい。格好悪いサッカーでもまずは勝つところを見せたい」。プレースタイル同様に、ひたむきに勝利を目指す。

気がつけばまた、3月11日が近づいている。プロ選手になるかどうかもわからなかったあの頃、サッカーを続けられるかどうかもわからなかったあの頃に力をくれたクラブで、今の蜂須賀はチームを支える存在となっている。チームとともに復興支援活動にも取り組み、日本の他地域やネパールなどが大きな災害に見舞われたときにも、募金活動などで手を差し伸べてきた。「こうして試合を迎えられるのは被災当時には想像できなかった。試合ができる、という喜びをピッチ上で表現したい」。この神戸戦でもまた、蜂須賀はひたむきにピッチを駆ける。

文:板垣晴朗(仙台担当)


明治安田生命J1リーグ 第3節
3月10日(日)14:00KO ユアスタ
ベガルタ仙台 vs ヴィッセル神戸
ユアテックスタジアム仙台(ベガルタ仙台)
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