【北九州 vs F東23】 ウォーミングアップコラム:生まれ変わる北九州の新8番。内藤洋平の覚悟

2019年3月9日(土)


北九州にとって10年目のJリーグが始まる。昨年は浮上のきっかけをつかめず、右袖の白いJのエンブレムに黒を塗り足すことはできなかった。しかし、二度と荒磯には迷い込むまいと誓った者たちにとって、過ぎた年のたらればはもはや雑音でしかない。「この街にギラヴァンツ北九州というクラブがあるということを、プレーで見せ、結果を出して示していきたい」。開幕前の記者会見に登壇した内藤洋平(写真)は、ただじっと前だけを見つめた。

今年は小林伸二監督が就任し、トレーニング内容はこれまで以上にハードなものとなった。メニューが厳しいだけでなく、練習時間そのものも長く、二部練習も増加。内藤にとっても「厳しいトレーニングだった」が、「細かいところにこだわって積み重ねてきた。自分たちに自信を持ってスタートから全力で戦いたい」と手応えは日増しに大きくなっている。

開幕戦に迎えるのはFC東京U-23。J3に3チームあるU-23チームはメンバーや戦術が読みにくいことから、くみしにくい相手に挙げられる。ただ、北九州はキャンプ中も相手の出方が分からないJリーグ以外の相手と何度も対戦。「自分たちがモチベーションを高く持って、自分たちがするべきプレーに対して、しっかり突き詰めること」に専念し、二ケタ得点の試合も築いた。練習や対外試合を経て今や小林流のハードワークするスタイルが浸透。内藤は「勝負には徹底して勝ちに行きたい」と力を込める。

その背に付いている番号は「8」。昨年までの18番から一新した。

北九州のサポーターにとっては、2年前に現役を退いた八角剛史さんを思い浮かべる人も多いだろう。5年間にわたって8番を担い、一本の筋の通ったメンタリティーとプレースタイルが周りを動かした。昨季はドリブラーの安藤由翔(藤枝)が引き受けている。背番号の確定後に内藤に問うと、八角さんなどの名前を出して、「付けてきた人たちのプレーには惹かれるものがあった。積み重ねてきたものを大事にしたい」と背中を見つめた。

先輩たちの多くは次の道へと歩み出し、代わってチームの中はルーキーであふれている。キャプテンに指名された内藤に求められているのは、かつてのキャプテンや8番戦士が挑んできたチームの舵取り役だ。

「若い選手が多い中、厳しいトレーニングで日々を過ごしている。前向きに取り組んでいるし、僕たちも若い選手たちから学ぶところはたくさんある。チームが一丸となって戦っていけるような雰囲気作りを、上の世代の僕たちがやっていければと思う」

もちろん結果に繋がるプレーをそつなくやった上での重責。「お互いがお互いを尊敬しつつ、相乗効果が生まれれば決して戦えないことはない。むしろ新鮮で、よりレベルアップできる」と思いを込める。生まれ変わろうとする北九州。名実ともにチームの中心となった8番の継承者が、荒波の先へと仲間を導いてみせる。

文:上田真之介(北九州担当)


明治安田生命J3リーグ 第1節
3月10日(日)14:00KO ミクスタ
ギラヴァンツ北九州 vs FC東京U−23
ミクニワールドスタジアム北九州(ギラヴァンツ北九州)
みんなの総合評価 (4.7)
臨場感 (5.0)
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