【横浜FC vs 千葉】 ウォーミングアップコラム:圧倒的なスピードで右サイドを駆ける北爪健吾。古巣との特別な一戦に「気合いは空回りするほど入っている」

2019年4月20日(土)


「来週の千葉戦は、一番楽しみにしているゲームです」

前節の大宮戦の後、北爪健吾(写真)は屈託なくそう言った。ジェフ千葉は彼が2015年にプロ入りして3年を過ごしたチームだ。専修大では関東大学リーグを4連覇し、鳴り物入りで加入したものの「期待に応えることができなかった」。武器は50メートル5秒85の圧倒的なスピードと、90分間衰えないスタミナ。しかし相手との力関係で大抵の場合は優位に立てる千葉では、相手陣内に押し込んでゲームが進むことが多く、その携えている武器の強力さよりも、パスやクロスなど引いた相手を崩す局面での物足りなさが目立ってしまった。

そして昨年に求めた新天地の横浜FCでも、当初はなかなか出番を得られなかった。初スタメンは第7節・金沢戦。試合は0−4の大敗だったが、その中で彼は一人躍動した。終盤にも攻守に全力でスプリント。裏街道で相手ディフェンダーをぶっちぎった時は金沢サポーターさえもどよめいた。そして第11節の徳島戦でプロ初ゴール。最後尾で守備をしていたかと思えば、攻撃に切り替わったら快速を飛ばしてゴール前に駆け上がっている。その後チームのメインシステムとなった5-3-1-1は、北爪の存在なくして成立しなかったと言っても過言ではない。5バックで守備してゴール前で跳ね返したあと、彼の前にはその武器が生きる広大なスペースが広がっていた。

人間は不思議なもので、一つ武器が通用する自信を得ると、今まで不得手だったことも向上していくものらしい。主力に定着してからの彼は、相手陣内でのパスやクロスも自信を持って出せているように見え、ゴールへの意欲も旺盛に、昨季は8アシスト5ゴールを記録。彼のキャリアで最も素晴らしいシーズンとなったが、「ホームの千葉戦(第15節)がああいうシーズンを送るきっかけになった」という。「絶対に負けたくない」と思って臨み、最終ラインの裏への浮き玉のパスと、駆け上がってのクロスで2アシストの活躍。傍目にはその前から十分にきっかけはつかんでいたと思えるが、プロ入りから3年を過ごした古巣は彼にとってそれだけ特別な存在なのだろう。

「お互いに順位が良くなくて、勝ちたい、タフなゲームになると思う」と、その「個人的にビッグマッチ」を二日後に控えた北爪は言った。昨季と違って、いやプロのキャリアで初めて、チームの押しも押されもせぬ主軸として迎えたシーズンだけに、「チームがここまで結果が出てないことに責任もすごく感じている。この千葉戦を、強い、負けない、自分たちのサッカーを表現していくきっかけにしたい」。そして古巣のためにニッパツ三ツ沢球技場に駆けつけるであろう黄色のサポーターたちとの再会に、「嫌な選手と思われるプレーをしたい。空回りするくらい気合いを入れていこうと思ってます(笑)」と、胸を高ぶらせながらキックオフを待つ。

文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J2リーグ 第10節
4月21日(日)14:00KO ニッパツ
横浜FC vs ジェフユナイテッド千葉
ニッパツ三ツ沢球技場(横浜FC)
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