【山口 vs 金沢】 ウォーミングアップコラム:平成最後の勝利へ! GK山田元気、一番後ろから栄光を目指す

2019年4月27日(土)


第2節からゴールを守る山田元気(写真)。1年半ぶりの出場となった3月の甲府戦ではミスから大量失点を喫し、「信頼を失った。徐々に取り戻していかないといけない」と悔恨に顔をしかめた。ただ、霜田正浩監督は山田を続投。「彼がここからどうやって這い上がってくるか。転んだあと、どうやって立ち上がるかが大事だ」と失敗からの成長を強く促した。

「1試合目はやらなきゃやらなきゃというのがあった。プレーモデルに対してやらなければいけないという観念にとらわれすぎていた」。甲府戦では自陣でのパスにミスが続いた。GKからボールを繋いでいくスタイルは山口の特徴ながら、ミスが起きればたちまちカウンターを食らう。戦術に潜むハイリスクが露見した初戦となった。

もし、近くのポジションにベテランが多く入っていれば、力まずに済んだ部分はあったかもしれない。もっとすんなりリカバリーできたかもしれない。しかしセンターバックを組むのはJリーグ経験が浅い若手選手たち。山田は自分のプレーには自分で向き合って悔しさを乗り越え、パス交換の相手にもなるセンターバックにはベテラン選手がそうするように声を掛け、不慣れな若手の背中を押した。

「センターバックは二人とも試合になると必死。どうコミュニケーションを取り、余裕を持てるようにしてあげられるかは考えながらやっている。結果は求められるが、ドストンも(菊池)流帆も試合を重ねながら成長できているのではないか」

意図的にコミュニケーションを図り、守備陣との連係は少しずつ改善。山田自身もストロングとするシュートストップやコーチングを発揮するようになった。DAZNのスーパーセーブ集に挙げられる好セーブを連発し、直近2試合はクリーンシート。「自分の調子がいいのは間違いないし、チームを救えているというのは自信にはなる。考えすぎないでやろうというメンタルは持てるようになってきた。うまく自分にフォーカスを当て、楽しみながらやる。試合は楽しめるようになってきた」。

今節は平成最後の試合で、山口からは平成最後のゴールが生まれる可能性がある。「取りましょう! アシストします! でも、勝っているときは時間を使わなければいけないので、状況によってですね」と笑みをこぼしたが、若きチームを後ろから支えるGKは、真後ろのゴールを割らせない術に頭を切り替えた。「どうしても攻め込まれる時間帯がある。点を取ったあとでも絶対にピンチがあると思いながらやっているし、それは周りにもイメージさせなければいけない」。

天を仰いだ過去は変えられないが、今に向き合えば進む力は湧いてくる。「GKは試合に出ないと成長しないポジションだと思う。使ってくれている霜さんや土肥さん(土肥洋一GKコーチ)には感謝しなければいけないし、その分、成長した姿を見せることが恩返しになる。もっとレベルを上げていきたい」。失意に沈まず、一回りも二回りも大きくなって孤独な戦いを這い上がってきた。目指すは平成最後の勝利。山口に与えられた権利を、3戦連続の無失点で飾ってみせる。

文:上田真之介(山口担当)


明治安田生命J2リーグ 第11節
4月28日(日)16:00KO みらスタ
レノファ山口FC vs ツエーゲン金沢
維新みらいふスタジアム(レノファ山口FC)
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