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【名古屋 vs 松本】 ウォーミングアップコラム:生粋の点取り屋のブレない得点感覚。ジョーがいなくても、名古屋には赤﨑秀平がいる。

2019年5月25日(土)


緊急事態のはずだが、これはこれで楽しみが出てきてしまうのが今の名古屋の恐ろしさだ。水曜日に行われたYBCルヴァンカップ第6節でエースのジョーが負傷退場し、詳しい診断結果は出ていないが今節の欠場は限りなく濃厚になってきた。「1日でも早くチームに戻りたい」と気丈に語った背番号7は、2日間だけ松葉杖をついて患部をケアし、今はもう自分の足で歩いてリハビリを始めている。ジョー不在はチームにとって痛手には違いないが、「それでもやるしかない」ではなく、「出た選手の個性でやれればいい」(風間八宏監督)と言いきってしまうチームは少しも揺るがず松本を迎え撃つ。未だ5戦全勝、無失点を継続しているホームスタジアムで。

ジョーの穴を埋めるのは好調のアタッカーたちだ。リーグ戦2試合連続ゴール中のマテウスもその候補の一人だが、水曜日に神戸で2得点を挙げた赤﨑秀平(写真)の勢いも捨てがたい。心酔してやまない指揮官は「勢いではなくチームの中に入れるかどうか」と一時の結果を当てにしないが、愛弟子もまた同じ心境でいるから面白いところ。神戸戦から引き継いでいるのは「シュートのフィーリングぐらいですかね」と言い、「ゴール前でのシュート数は多かったけど、もっとしっかり狙ったシュートを増やしたい」と確実性の高いフィニッシュ増産への意欲を燃やしていた。ハイブリッドターフのノエビアスタジアム神戸にはアジャストするだけでも大変だったというが、1得点目は「あまりボールが跳ねないので、そこだけ注意してタイミングをずらさないように」と冷静に決めたものだった。「あのスペースは空いていたので」と待ち構えて打ち抜いた2得点目も含め、いま赤﨑の得点感覚は広い意味で鋭敏にもなってきている。

この序盤戦では好不調の波がややあり、うまく結果を残せない期間もあったが、彼自身はまったく動じなかった。日々の鍛錬は実にストイックで、シュート練習の強烈さは言葉では言い表せないほど。身体のケアもチームいち長く、午後練習になれば必ずと言っていいほどあたりが真っ暗になってから帰宅の途につく。かなり個性的な髪の色と相まってコワモテに見えなくもないが、話してみれば物腰は柔らかく、「僕の行っている美容室にファンの子どもが来てくれて、『赤﨑選手と同じ髪の色にしてください!』って言ってくれたらしいんです。そんなファンキーな子がいてくれるらしいんですよ」と笑う表情は実に優しかった。なかなかにバラエティに富んだキャラクターを見せてくれる男だが、ピッチの上ではまるで飢えた狼である。

狙うはゴールのみ。チームとしての攻撃の組み立てにも前線からの守備にも積極的に参加するが、それも最終的に自分がチャンスを得るためのタスクと捉えている。「もっと効果的なところで、もっと効果的なタイミングでパスを受けられる。それをやることでもっと自分にゴール前でボールが回ってくる回数も増える。最終的には自分のところにボールが回ってきた時に、決められるような関わり方をしたい」。自分が勝負するのはあくまで相手の最終ラインという哲学が揺らぐことはない。極め付きはこの言葉である。

「最終的にはゴールを取るスポーツなので、そこにいなきゃいけない人も必要です。誰が点を取っても良いんですが、僕はそこが得意です。それはチームにとっても良いことかなと思います」

ジョーの不在も何のその、名古屋には赤﨑がいる。ペナルティエリアの中でも外でも強烈なシュートを叩き込めるシューターが、松本戦の攻撃陣を力強くけん引するはずだ。

文:今井雄一朗(名古屋担当)


明治安田生命J1リーグ 第13節
5月26日(日)15:00KO 豊田ス
名古屋グランパス vs 松本山雅FC
豊田スタジアム(名古屋グランパス)
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