【京都 vs 琉球】 ウォーミングアップコラム:正真正銘の司令塔へ、庄司悦大に求められる真のリーダーシップ

2019年6月14日(金)


17節・大宮戦で、庄司悦大(写真)の名前はスタメンではなくリザーブに記されていた。開幕戦からフルタイム出場を続けていた庄司は15節・山口戦で退場し、16節・東京V戦は出場停止。その試合でアンカーの代役を務めた福岡慎平が好パフォーマンスを見せて快勝したことも影響しているのだろうが、中盤の要である庄司をスタメンから外すという決断に驚いた人もいたことだろう。ただ、中田一三監督はここまで聖域なき競争原理をチームに持ち込み、結果を出した選手にはチャンスを与えている。残念ながら大宮戦は敵地で敗戦。結果だけを見れば選手起用を批判材料の一つにあげることもできるだろうが、現在5位というプレーオフ圏内につけるチームの起用法に基づいたものであったことは確かだ。

庄司は大宮戦を「自分は途中から入ったが、その時点でリズムは良くなかった」と振り返る。そして「相手がいることなので上手くいくときもあれば、そうでないときもある。(パスの)出し手の問題もあるし、受け手の問題もあると思う。しっかりビルドアップして前の選手へつなげれば、攻撃の時間やチャンスも増える」と続けた。大宮がシステムを変えて挑んできた中、京都はボールを前へ運ぶことに苦労し、試合の主導権を握る時間帯が少なかった。庄司が投入されてからボールを動かせる場面は増えたが、指揮官は「相手がリードしている状況で、(大宮は)守備が得意でない選手も投入されていた。サッカーの難しいところではあるが、あの条件下では『庄司が入ったから良くなった』と一概には言えない」(中田監督)と冷静に分析する。チーム全体として、勝点を取れなかったことに加えて、いくつかの課題も突きつけられた敵地での上位対決だった。

そんな敗戦を踏まえて、庄司に次節への話を聞いてみると「1試合、上手くいかなかっただけ。何試合も負けたり、連敗しているわけじゃない。大宮戦もチャンスは作った中で決めきることができず、逆に相手には決められたというイメージもある。僕は落胆していないし、これまでどおりに戦うことで勝つ確率は高くなるはず。次はホームなので、いい雰囲気で挑みたい」という言葉が返ってきた。琉球もボールを大事にして攻撃を組み立ててくるチーム。パスの出所を押さえて、京都がボールを握る時間を増やしたいところだ。

今季から背番号10を任されたことが示すように、クラブからの期待は大きい。それは正確なキックや状況判断で攻撃の起点となるプレー面はもちろん、これまで培ってきた経験や兄貴肌な一面を持つキャラクターから発せられるリーダーシップも含まれているだろう。ピッチ上で仲間を鼓舞する姿は、これまでも見せてきた。そこからもう一歩踏み込んで「試合中にどんな微調整が必要なのかを感じ取る力。それをチームに徹底させる発信力。庄司だけに関わらず、そうしたところを高めて欲しい」と中田監督は期待を寄せる。高すぎるハードルだろうか?いや、決してそうではない。個人として、チームとして、更にレベルアップする為には避けられない要素だ。

琉球とは沖縄キャンプで対戦している。45分3本の練習試合は1-3で敗れたが、当時はコンディションや戦術の浸透度に差があった。あれから4ヶ月、京都はスタイルを構築しながら結果も出して、J2リーグで好位置につけている。戦術的にも、昨年のように庄司の頭上をロングボールが飛び交うサッカーではなく、庄司らを経由して攻撃を組み立てるサッカーへと変貌している。その成長を見せ付ける試合とするためにも、背番号10にはピッチ上で高い存在感を示して欲しい。

文:雨堤俊祐(京都担当)


明治安田生命J2リーグ 第18節
6月15日(土)19:00KO 西京極
京都サンガF.C. vs FC琉球
たけびしスタジアム京都(京都サンガF.C.)
みんなの総合評価 (3.2)
臨場感 (2.7)
アクセス (4.2)
イベント充実 (3.4)
グルメ (3.4)
アウェイお楽しみ (2.7)

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