【山口 vs 岐阜】 ウォーミングアップコラム:2戦連続劇的ゴールの吉濱遼平。チームのいるべき高みへ、熱戦誓う

2019年6月21日(金)



勝点を三つとも失いそうな試合で、チームを救うゴールを決めているのが吉濱遼平(写真)だ。2戦連続で1点ビハインドの展開となる中、2節前の横浜FC戦では直接FKをゴールに落とし込み、前節もミドルシュートが枠を捉えた。値千金。しかし、吉濱が歓喜に浸るような素振りを見せることはなかった。「最低限の内容だ。もっとやらないといけないと思っている」。

眼光の険しさが物語るのは、引き分けで終わるような試合でもなければ、この順位のいるようなチームでもないという自負。ただ、シュートの一つ前のプレーに真価を発揮するレフティーは、「チームとして崩して点を取るというのをやっていかないと勝てない。後ろが頑張って最少失点で抑えてくれている分、攻撃がもっとクオリティーを出していかないといけない」と危機感も同時に募らせる。

6月以降は3-4-3のシャドーでプレーしている。コンビネーションを駆使する山口にあって、攻撃の厚みに大きく関わるキーポジションだ。吉濱の得意とする位置でもあり、「シャドーがサイドに流れすぎてしまうと3-4-3の距離感の良さがあまりアドバンテージにならない」と話して、自分らしさを生かしたプレーとクオリティーを心がける。「一番きついポジションだが、そこで敵を背負ったり、我慢してボールを受けて自分でなんとかする。ストロングポイントでもあるので、背負って受けてターンして力を出す。そういうプレーをもっともっと増やしていきたい」。

キックは繊細ながら、ゴールに向かう動きはダイナミック。だが意外にも「アシストのほうが好き」と笑う。とはいえ試合終盤での出場が多く、今は求められる役目に集中。パスに拘泥せず、直近2試合では3本ずつのシュートを放った。「前を向いた時の自信というのはある。シュートに行く形は自分でも持っていると思っているので、特徴を出した結果がシュートになっているのかなと思う」。

ピッチ内外で感じているのは「攻撃に厚みは出てきているが、まだまだ足りない」という迫力不足だ。集団的に動いて前のめりに攻撃を展開するには、連係の深化が不可欠。吉濱は積極的に若手に声を掛け、共通理解が生まれるよう細かい部分を意識的に伝えている。むろん時に厳しく声を出すときもあるが、練習中に利き足ではない右足でゴールを決めると、「右だから今のは2点でしょー!」と冗談を飛ばすのも吉濱流。硬軟織り交ぜながら、チームを上向かせようと声を枯らす。その快闊で、歯に衣着せぬ物言いもまた頼もしい。

「どんな形でも勝たなければいけない。スタメンとサブでやることは変わってくるが、勝つということに集中し、みんなで勝ちに行かないといけない」。必要な役割ならば、アシストでも、ゴールでも、時に声であっても、吉濱は全力を捧げる。今節は3戦連続ゴールへの期待も懸かるが、問いかけには「点はそんなに…」と相好を崩し、改めて結果だけを見据えた。「一番いいのはチームが勝つこと。自分が点を取れなくてもチャンスメークや守備の部分で貢献したい」。誰よりも心を込めて左足を振り、吉濱は今、いるべき場所へとチームを導こうとしている。

文:上田真之介(山口担当)


明治安田生命J2リーグ 第19節
6月22日(土)19:00KO みらスタ
レノファ山口FC vs FC岐阜
維新みらいふスタジアム(レノファ山口FC)
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アクセス (3.3)
イベント充実 (3.7)
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