【岩手 vs 北九州】 ウォーミングアップコラム:リーグ史に残る「もっていない男」太田賢吾がポジション争いの序列を覆す

2019年6月28日(金)


「あの日は(フィジカルもフィーリングも)最高の状態だったので、本当に悔しい。あのまま試合したかったですね」

前節は試合開始直前、雷の影響でホームゲームが延期。その試合で今季初出場、初先発が発表されていた太田賢吾(写真)にとっては今季の初戦が天のいたずらで先延ばしされた。コンディションが好調で、髪の毛も高校時代以来という短さにカット、満を持しての出場という矢先の出来事。リーグ史に残るといっても過言ではない不運はチームメートにとって恰好のいじり材料になるなど、「もっていない男」の看板を背負うハメとなった。

大学時代まで怪我とはほぼ無縁のプレーヤーだったが、デビューイヤーとなった昨季は3度の肉離れで戦線を離脱。「あんなに怪我を繰り返したのは初めて。今季は自分を追い込んで、体と向き合う時間を増やした」と改革を断行した。食事や睡眠の質を高めると同時に、筋力トレーニングを昨季より増やし、体重も3㎏増加。強さと体のキレが確実に増し、6月23日のトレーニングマッチではゴールも決めるなど良い状態を維持している。

一方で、コパ・アメリカでは川崎フロンターレU-18時代のチームメートである三好康児(横浜FM)、板倉滉(FCフローニンゲン)が日本代表として印象的な活躍をみせた。「当時からうまかったですけど、日本代表という舞台であの活躍は素直にすごいな、と。自分ももっとやれるし、やらなきゃいけない」と大きな刺激となった様子だ。

現在は鈴木達也、廣田隆治と右WBのポジションを争っているが、菊池利三監督は「仕掛けやえぐるプレーは攻撃のオプションになり得る」と太田を評価。ストロングポイントとかみ合わせに応じての起用となるが、疲労度の高いポジション性や季節を考えればチャンスは等しく訪れるだろう。太田にとってはそこで何を残すかが勝負どころだ。持ち味の相手をはがして局面を変えるプレー、内側のレーンを使うプレーを発揮しながら、自身がこだわる「得点に絡むプレー」で結果を出したい。

「もっていない男」の看板を返上し、「もっている男」へと変貌を遂げられるか。試合に飢えている太田賢吾が序列を覆す。

文:高橋拓磨<cross Line>(岩手担当)


明治安田生命J3リーグ 第14節
6月29日(土)15:00KO いわスタ
いわてグルージャ盛岡 vs ギラヴァンツ北九州
いわぎんスタジアム(いわてグルージャ盛岡)
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