【栃木 vs 山口】 成長を続ける荒井秀賀。「周りのためにも、自分のためにもやるしかないんです」

2019年7月12日(金)


先週3日の天皇杯、モンテディオ山形戦でプロとして公式戦デビューをスタメンで飾り、開始早々の2分には先制ゴールに繋がるアシストを決め、チームの勝利に貢献した。

「自信になったのは間違いないです。初めてのプロの舞台だったので気持ちも入っていましたが、緊張よりも楽しさが勝っていた。それが前へ前へという勢いに出たし、良い結果に繋がってよかった」

プロの公式戦の舞台は、雰囲気も、整備された芝も、何もかも練習とは異なり、舞台に引き込まれるように集中していた。地元山形の会場には家族や友人たちも駆けつける中、87分に足を攣って退場するまで力を出し尽くすように走り切った。

「自分では力を出し切ったとは言いたくないですけど、チームのために走り切った結果だと思っています。試合後には家族や友人たちが本当に喜んでくれていて、それが嬉しかった」

昨年、ベガルタ仙台U-18から栃木SCに加入。昨年1年間は、栃木SCU-18からトップチームに昇格した3選手とともに、東北リーグ1部王者ブランデュー弘前FCに育成型期限付き移籍した。社会人たちの中に入って試合経験を積み、また、同期4人で共同生活をしながらプロとして生きる術を学ぶ時期となった。そうして迎える今年はプロ2年目となる。

荒井秀賀は「今年2月の宮崎キャンプの頃はチームの中で本当に何もできなかった」と苦しい時期を振り返るが、キャンプ後、同期の3選手が他チームへ再レンタルされる中、唯一チームに残った。

「最初は何もできなかったけれど、先輩たちから自分の経験だったり私生活の過ごし方だったりを日々教えてもらいながらここまでやってきました。自分にとっては『こうしたら?』というアドバイスではなく、『ここはこうしろ!』と指摘してもらえたことが良かったと思うし、指摘された水準でプレーできないと絶対にやられるぞという危機感を持ちながら日々の練習に打ち込んできた分、それらが身体に染み込んで今に繋がっているのだと思います。今では練習でもボールが回ってくるようになったし、少しは信頼が積み重なってきているのかなと。正直、ここまで時間はかかりました。ただ、周りの選手たちも、監督も、コーチも、みんなが自分を見捨てずに声をかけてくれたからこそ今があると思っています。だから、周りのためにも、自分のためにもやるしかないんです。今後もその気持ちをしっかりと持ちながら、謙虚にやることを大事にしたいと思っています」

少しずつ手応えを感じ始めている今、昨年、弘前の地で共同生活を送りながら切磋琢磨した同期の仲間たちに秘めた思いがある。

「俺でもできたんだから、絶対にあいつらにもできると思うんです。俺が言うのはおかしいけど、俺がこうして試合に出るようになって、あいつらには悔しさもあると思うんです。俺はあいつらと一緒にピッチに立ちたいです。自分が先にピッチに立とうが、後から立とうが、ピッチに立てばもう関係ない。これは、また一緒にやろうぜというメッセージです。だから、俺はあいつらが追いつけないくらいに上にいきたい。常に上を見ようと思っています」

次に見据えるのは、苦しい状況にあるチームを救う、リーグ戦初ゴールだ。

文:鈴木康浩(栃木担当)


明治安田生命J2リーグ 第22節
7月13日(土)18:00KO 栃木グ
栃木SC vs レノファ山口FC
栃木県グリーンスタジアム(栃木SC)
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