【柏 vs 金沢】リーグ後半戦のオルンガは、対戦相手にさらなる脅威を与えるか

2019年7月19日(金)


オルンガ(写真)が、ここまでリーグ戦で記録した7得点はチームトップである。だがJ2リーグ全体を見ると、現在リーグ得点王の14得点を記録する岡山のイ ヨンジェ、琉球の鈴木孝司のわずか半分の数字にすぎない。

ただ、ケニア代表としてアフリカネーションズカップに出場していたため、6月の初旬から約1か月間チームを離れていた。したがってリーグ戦出場試合数は13。その中で7得点という結果は、むしろハイアベレージだと言っていいだろう。

第21節の甲府戦の直前にオルンガは代表からチームに合流した。たった2日という短い準備期間に中で、ネルシーニョ監督はオルンガを甲府戦のスタメンに抜擢する。国際試合直後にして長距離のフライトを終えたばかり。疲労が懸念されたが、甲府戦のオルンガは1得点2アシストを含む全4得点に絡む大活躍を見せる。代表での疲労などどこ吹く風と言わんばかりの、圧巻のパフォーマンスだった。

「私は秘密兵器です」

試合後、取材に応じたオルンガは第一声でそう冗談を飛ばし、自身が挙げた得点場面を振り返った。

「ストライカーとしてまずは諦めないことが大事なので、(小出悠太選手と競り合った)あのシーンは、ちょっと難しい状況でしたが、最後まで信じて走ったことで収穫を得ることができました」 

甲府守備陣にミスが発生したとはいえ、オルンガが追うのを諦めて足を止めていたら生まれなかった得点である。もしかすると、昨年までのオルンガなら追うのを諦めていたかもしれない。以前、栗澤僚一コーチにその点の話を聞いてみたところ「ネルシーニョの意識付けで、ミカ(オルンガ)は変わってきている」と、その変化を教えてくれた。

確かに、どんなに高い能力を有していようが、走らない、諦める、戦わない…というような選手をネルシーニョ監督は絶対に使わない。勝利を得るために厳しい姿勢を貫く指揮官の選手への意識付けは、ケニア代表選手のメンタル面に変化を及ぼしている。

苦しい戦いを強いられた前節の徳島戦では、オルンガはノーゴールに終わったものの、同点に追いついた86分のコーナーキックでは、打点の高いヘディングで最初にシュートを放ったのはオルンガである。また、起死回生の逆転弾を生み出した90分のコーナーキックも、右サイドの崩しからゴール前のオルンガのポストプレーで大谷秀和が放ったミドルシュートが相手に当たって得たものだった。結果的に2得点に絡んだと言っていい。

だが、そのオルンガといえど、今のチーム内ではレギュラーの座を確約されているわけではない。7月に入り、柏はマテウス サヴィオ、ジュニオール サントスという2人のブラジル人アタッカーを補強した。オルンガ、クリスティアーノ、江坂任、瀬川祐輔、ガブリエルとのポジション争いは熾烈を極める。甲府戦、徳島戦の活躍を生んだ原動力の背景には、オルンガ自身に「スタメンの座は譲らない」という思いもあったのではないだろうか。

規格外の力にメンタルが備われば、さらなる活躍が期待できる。後半戦のオルンガは、対戦相手にとっては前半戦以上に厄介な相手になるに違いない。


文:鈴木潤(柏担当)


明治安田生命J2リーグ 第23節
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