【横浜FC vs 栃木】2戦連続ゴール中の戸島章。夏の補強でライバル出現に、未完の大器が燃えている。

2019年7月19日(金)


夏の移籍ウインドウで磐田から中村俊輔、広島から皆川佑介を獲得し、J1昇格へ向けて巻き返しを図る横浜FC。ポジション争いも加熱する中で、人一倍の危機感を感じているのが戸島章(写真)だ。

横浜FCに移籍してきた昨季は天皇杯を含め30試合に出場(うちスタメンは13試合)し、キャリアハイとなる年間7ゴールを挙げた。横浜FCには絶対的なエースのイバがいて、そう多くの出場機会を得られない中での数字としては悪くない。課題とされてきた空中戦の競り合い、ポストプレーも大きく向上した。しかし、そこも含めて試合によって当たり外れの大きいところが、やはりマニアックな選手から抜け出しきれない所以だろう。でかくて、走れて、足元の技術もなくはない未完の大器。ただ惜しいことに、やや内気で長閑な性格もあり、周囲がFWに求める『強さ』に欠けていた。

今季の序盤、イバの調子が上がらない中で、第13節までに6試合にスタメン出場しているが、チームの不調もあってそのチャンスを生かせなかった。監督交代で下平隆宏監督就任後は再びベンチが続き、イバの出場停止によって第18節の徳島戦でスタメン出場するも不発。そこから2試合はベンチ外となった。

しかし、ターンオーバーして臨んだ7/10の天皇杯2回戦で途中出場から決勝ゴールを決めると、続いてリーグ戦の前節・新潟戦でもレアンドロ ドミンゲスのCKから綺麗にヘディングゴールを決める。「少ない出場時間の中でも点が取れているのは自信になる」と胸を張った。意外だったのはそれに続けて、「でもイバはもっと点を取っているので、リスペクトしながら、スタメンでも出られるように戦っていかないといけない」と、こちらが聞いてもないのに大エースでありライバルへの対抗心を露わにしたことだった。

FWは最も華やかで、過酷なポジションだ。結果を出せなければもちろんのこと、ある程度の結果を出していてもクラブは常に新しい選手を連れてくる。既にプロ10年目で、自らもそうしてクラブを渡り歩いてきた戸島もそれは理解している。「何より結果を求められるポジションだし、僕がそれだけの結果を出せていなかったからクラブも補強に動いた。でもこのところ連続で点を取れているし、ゴールを意識して良いイメージでプレーできている。次も貪欲にゴールを狙っていきたい」。そう語る顔にかつてない力強さを感じたのは気のせいかもしれないが、今回このコラムを書くにあたって取材ノートを見返してみると、3/1に「戸島、欲が出てきた?」というメモがあった。

まだ確かな結果には結びついていないが、未完の大器が今季、惜しかったメンタル面も大きく変わりつつあるのではないか。そう断言できるほどの材料がないのは歯がゆいが、とにかく皆川の加入でケツに火がついているのは確かだ。今季はすでに、天皇杯を含めて5得点を挙げている。「自分の価値を上げるために、もっともっと点を取っていきたい」。栃木戦への出場は濃厚。戸島章は貪欲に3戦連続のゴールを目指す。


文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J2リーグ 第23節
7月20日(土)18:00KO ニッパツ
横浜FC vs 栃木SC
ニッパツ三ツ沢球技場(横浜FC)
みんなの総合評価 (4.2)
臨場感 (4.7)
アクセス (3.7)
イベント充実 (3.5)
グルメ (3.2)
アウェイお楽しみ (3.0)

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